俺の記憶ストレージ Part 1&2

色事を担当する色男

コステロ自伝 ANNEX Part 35

第35章は「アイ・ム・イン・ザ・ムード・アゲイン(I'm in the Mood Again)」

ロックの殿堂入りのお話から。
2003年にエルヴィス・コステロ&ジ・アトラクションズとしてロックの殿堂入りするが受賞にあたっては逡巡したことが書かれているが、友人やダイアナ・クラールが喜んでくれたので受けた、とある。

山下達郎はテレビに出ないことで有名だが全く出なかったわけではなく、1980年のレコード大賞に出たことがある。それも本人はテレビに出ることを嫌がったが、スタッフが親に自分の仕事が受賞したことを見せることができる、と言われ渋々出演したらしく、状況が似ている。

それで、サム・クック追悼コンサートの出順が、ソロモン・バークコステロ、トリのアレサ・フランクリンの順になった。理由はロックの殿堂入り3組を畳み掛けたいから、とのことだった。

この章の中盤はザ・バンドのメンバーとの逸話が続くが、ボブ・ディラン以上にザ・バンドのことを何も知らないので何も書けません・・・すみません。
もうちょっと詳しくなったら改めて書きます。

ただ、これで終わると短すぎる。この章にはインポスターズの話が少し書かれていて、「When I Was Cruel」と「Momofuku」についての話題があるのでそれについて少し。

「When I Was Cruel」は2002年発表だが、この時に日本でもコステロ熱が盛り上がりましたね。

個人的な流れで言うと、1993〜1995年にかけてコステロ熱があるが、初期5枚しかほぼ聴いていない状況。お金もないし・・。あの頃サブスクがあったらそれで聴いているかもしれない。
そこから2001年までは他の音楽に興味が移り、コステロは思い出した時にたまに聴く、という状態。
特に大学生の頃(1996〜2000年)は、軽音楽部でギターを弾いていたので、特にギターオリエンテッドとは言えないコステロの楽曲とかなり遠い位置にいた。
社会人になり、バンド活動と距離を置くと、ギター中心で聴くことが減っていった。そこで再び出会ったのがコステロだった。
なにがキッカケかは覚えてないけど、キムタクのドラマ「Beautiful Life」の再放送でPLUを聴いて思い出したのかもしれないし、そうでないかもしれないし、覚えてない。

ただ、「Chelsea」って曲聴いてみたい、とはずっと思っていた。「This Year's Model」の米盤CDには入ってなかった。
それで、「The Very Best Of Elvis Costello」を買った。

Very Best of

Very Best of

Amazon

だけど、ベスト盤だけじゃ物足りない。レコード・コレクターズの1999年6月号のコステロ大特集を入手し、片っ端から聴いていない音源を買い漁っていった。
そしてまもなく過去作のリイシューが始まるという情報を目にする。
はて・・数年前にやったばかりだけどまたやるのか、と思いつつ、初期は3枚づつのリイシューを楽しみにしてタワレコに通っていた。

そんな中、新作が発表されることになった。タイトルは「When I Was Cruel」。コステロが好きになってからは何枚か新作が出ていたけども、コステロ熱があるときにリリースされた初めての作品がこれだった。

リーダートラック「45」も良かったですねぇ。
www.youtube.com


空から降る一億の星」の主題歌がチャーリー・チャップリンのカバー「Smile」ということもあるし、この数年前にヒットした「She」の効果もあり、来日公演も話題になった。

東京国際フォーラムにも遠征して見に行きました。2002年7月5日。
日韓ワールドカップが終わったばかりの頃で、テレビはまだその余韻を引きずっていたことを思い出します。
ラジオを聴いていたら、コステロを見に行った、というパーソナリティが何人もいて、ほー、そんなに人気あったのか、と思ったんですが、この時だけでしたね、人気あったのは。

インポスターズの話も少し。
インポスターズはアトラクションズのベーシストがブルース・トーマスからディヴィ・ファラガーに変わっただけだが、コーラスが上手い、とコステロが書いている。ブルース・トーマスのベースフレーズは天才的だが、ディヴィ・ファラガーはコーラスが出来て、そして上手いのでカルテットではなく、実質クインテットなラインナップになっていると思う。
コステロのスタジオワークだとコーラスがコステロ本人なので、コーラスが多い曲の場合はライブでの再現が難しい。
インポスターズの場合は、その点アトラクションズよりはレパートリーが多いのではないかと思う。

ビートルズのように全員コーラスできれば面白かったのかなと思ったりしますね。
最近のラインナップだと、インポスターズとチャーリー・セクストンがいるので、ギター2本、ボーカル3人なのでビートルズ的な三声コーラスは出来なくはなさそう。

アトラクションズは1977〜1987年と1994〜1996年なので14年活動していた。
インポスターズは2002年から2023年現在も存在しているので22年活動しているのでアトラクションズよりも長期間活動している。
実稼働時間でも、調べていないけど超えているような気がする。