俺の記憶ストレージ Part 1&2

寂しさは琥珀となり密やかに輝き出す

サンダー Part20:7th「Magnificent Seventh」

  

マグニフィセント・セヴンス

マグニフィセント・セヴンス

  • アーティスト:サンダー
  • 発売日: 2005/03/24
  • メディア: CD
 

 

再結成後から自分たちでマネージメントすることになり、レコード会社が介在しないことにより、基本的には順風満帆というか、マイペースに活動してたこの頃。なので、再結成後にかつてあった事件的な事はない(実はあったのかもしれないけど表には出てない)。バンドとしては安定期に入ったという感じ?

自分たちのペースでアルバム作って、ツアーして、みたいな感じ。

 

マネージメントを自分たちでするというのは、つまりダニーがマネージャーとか他の雑務やりつつ、シンガーもやってた、みたいな感じです」。マネージャー兼シンガーっていう、インディーズ風なバンドに戻りました、という感じなのかな?

 

ただ正直、再結成サンダーの状況は日本から見ていると不透明でした。ツアーに伴って復活したものの「続くの?続かないの?どうなの?」みたいな状況。メンバー(というかダニー)も一時的なものだ、と言っていたし、ボウズ&モーリーもアルバムリリースしたし・・・「で、サンダーどうすんの?」と思った頃にこのアルバムがリリースされました。

 

時は2005年の3月。英チャートでは70位。前作はランクインしなかったので、2作ぶりのチャートイン。

 

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と、その前の2004年12月には、リーダートラックである「I LOVE YOU MORE THAN ROCK 'N' ROLL」が全英チャート27位のスマッシュヒット。

 

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この頃ちょうど英国ではザ・ダークネスがブレイクしたこともあり、ハードロック勢が追い風になってました。それを受けてなのか、このシングルも、アルバムもかなりシンプルなハードロックに回帰したという感じです。

 

ボウズ&モーリーである程度趣味を出せたので、もう一度サンダーでハードロックやって売ってみようか?みたいなノリだったのかなと。アルバム全体のテイストからボウズ&モーリー的なR&B要素は微塵もありません。ここまで割り切るのかというくらい。同じ人たちが作ってるとは思えない。二重人格。

 

ただ、これが功を奏するわけで、再結成後では一番有名なアルバムになったのではないかな?

 

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そのリーダートラック「I LOVE YOU MORE THAN ROCK 'N' ROLL」も、かなりシンプル。Aメロとサビしかない。70年代の曲みたい。ルークはフリー、フー、ストーンズ、って言ってますね。だけどアレンジは結構凝ってますね。エイトビートのドラムにカウベルポリリズムイカしてます。変に凝った前作の曲よりも「こーいうので良いんだよ」的な曲です。で、これが再結成後の彼らのスタンダードナンバーとなります。この曲が無かったら再結成サンダーは無風で沈んでいったんじゃないの?というくらいインパクトがあった曲ですね。このアルバム自体、この曲がかなり引っ張ってます。この曲があるからなんか名盤っぽく感じられるというか、それくらい重要な曲。

 

個人的に好きなのは「Gods Of Love」で、これはこれでサンダーっぽくないダークなヘヴィ・ロック。90年代のメタリカみたいなノリ。実はこれほぼ循環コードなんですよね。

 

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 「I'm Dreaming Again」はバラードなんですが、いわゆるパワーバラードというやつで、2000年代のルークで散々あったR&B的な要素はここにもありません。イメージ的には'80sのアメリカのハードロックバンドがやるバラードみたいな。スキッド・ロウの「I Remember You」などの感じ。

 

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「Amy’s On The Run」は、クイーンっぽいという触れ込みだったけど、どの辺がクイーンなのかな・・・と。自分がイメージするクイーン像と彼らのクイーン像に齟齬がある気がします。「Ball And Chain」もクイーンっぽいって言ってましたがこれも謎でした。

 

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なんとラス・バラードとの共作までありますね。

 

あと、昔から彼らが好きなツェッペリン的な曲もあるんですが、僕はどうにも彼らのツェッペリンライクな曲があまり好きじゃないんですよね・・・。ボンゾじゃないツェッペリンは、やっぱりツェッペリンじゃないって気がしてしまうし、そもそもツェッペリン自体、そこまで神格化されるほどなのか、って思いもありますし。ZEP II は好きですけどね。やっぱり歌メロありきで考えてしまうんで、「Kashmir」聴いても自分的には全然来ないわけです。「なげーなこの曲」と思ってしまう。渋谷陽一に怒られそうですけど。それでもやっぱりペイジのリフとボンゾのドラムのコンビネーションがかっこいい曲は凄いなとは思って感動はするんですけど。歌モノとしてはそんなにだなと。

サンダーってバンドは基本的には歌モノなんですよ。ダニーがいるから当たり前ですけど、テクニックとか超絶グルーヴで云々するバンドじゃないんで、そんなバンドがツェッペリンっぽい曲やっても単調になるだけだと思うんですよね。

 

とまあ、全体的にハードロックやってます、みたいな盤。2005年頃になると僕はもうハードロック自体すっかり聴いてなくて、それまで避けてたジャズを聴きだしたり、スワンプ的なものとかR&B的なものにも触手を伸ばしていた頃なので、このアルバムが刺さったかといえば、そんなに刺さった訳じゃないんですが、ハードロックアルバムとしては完成度はまあまあ高いんじゃないかなと思います。

 

さて、そんな中、5年ぶりの来日公演が敢行されます。ダニーはかつて札幌でインフルエンザになったのがトラウマなのか、札幌には来ません。なので参加するつもりはなかったのですが、ちょうど仕事の用事で東京にいたので2005年の7月2日、クラブチッタ川崎まで見に行きました。出張中にサンダーのライブに行けるな、と気づいたのでチケットは前日くらいに購入しました。

 

 

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ただねぇ。この日、「River Of Pain」やってくれなかったんですよね。

 

次の日は「River of Pain / Low Life in High Places / She's So Fine / Pinball Wizard」と4曲も多めにやってくれたのに・・・(恨み節)。