俺の記憶ストレージ Part 1&2

色事を担当する色男

拍が取れない曲

今週のサンソンで頭がわからない曲で棚からひとつかみ、ってのをやってました。

 

そういうの結構あるよなぁと個人的には思ってたので面白い特集でした。

 

元々は「Ride On Time」の入りがよく分からん、というお手紙が元にこの特集が組まれてましたが、僕はその曲は何にも気にならなかった。ライブバージョンでは、ギターのカッティングで1234-12のカウントしてますし。むしろ、「Solid Slider」の最近のライブバージョンなんかは何度聴いても騙されますね。あれは一拍食ってるんではなくて、頭に休符が入ってるので難しい。

どっちかというと「You Really Got Me」とか、「Panama」みたいに休符入ってる方が難しい感じがします。

 

番組中で紹介された曲で、ポップス界で一番有名なのはビートルズの「I Want To Hold Your Hands」とのことでしたが、確かにこれを初めて聴いた時はあれ?ってなりました。その後ギターを弾くようになってから、一拍食ってるんだって分かりましたけど。なので、あれはワンツースリー、ジャジャジャーンなわけです。もっというとあれは、真ん中に入ってくる「I can’t hide」のコーラスをギターでやってるだけなんですね。そう考えるともうこれ以外は考えられない感じで、一拍食ってない方が変に感じます。

 

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1964年にクリケッツというバンドがこの曲をカバーするんですが、これが一拍食ってないんですよ。これはこれで原曲に慣れると気持ち悪い。

 

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こんなイントロの解釈なので、てっきり60年代イギリスのマージービートブームで出てきた数多のバンドの一つと思ってたんですが、実はバディ・ホリー&クリケッツの、あのクリケッツだったようで、バディ・ホリーが死んだ後も活動してたことを初めて知りました。 しかも2000年代まで活動してたり、クラプトンのコーラスやってたりと意外と活動してたのがちょっと驚き。バディ・ホリーはこの世代のミュージシャンだとよく聴く方なんですが、クリケッツは演奏が上手いんですよ。ペギー・スーとか。なので、このイントロの譜割りはわざと、理解した上で敢えてこうしている可能性もある。

 

ちなみに東京ビートルズはオリジナル準拠で一拍食ってました。 こっちはこっちでアレンジがヤバめですけど。

 

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はっぴいえんどの「抱きしめたい」は全然違う曲ですが、イントロがトリッキーで、ビートルズの「抱きしめたい」のオマージュなのかな、と。

 

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こういう曲って、一聴してトリックに気付いてその後は引っかからないパターンと何度聴いても引っかかるパターンがありますね。

 

この前の関ジャムでGLAYのHISASHIさんが紹介していたボウイの「Beat Sweet」のイントロは一拍食ってるので最初は変な感じしましたが、これは既に慣れてしまってトリッキーに感じなくなったパターン。

 

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逆に今でも騙されるのが、バービーボーイズの「離れろよ」のイントロで、これは頭に休符パターン。だけど、何度聴いても分からないのです。よくこれにベースとドラムが入ってこれるなぁと毎回思います。凄い。

 

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チャットモンチーの「恋の煙」も、ギターのリフが実は裏だった、というよくあるパターンでおそらく意図的なアレンジ。ポリスの「ロクサーヌ」も同じようなアレンジですが、あっちはハイハットがリズムを刻んでからギターが入るので、すぐに裏だと分かるんですね。

 

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海外もので行くと、ヴァン・ヘイレンがやっぱり多い気がします。「Panama」は言わずもがな。頭に休符があるパターンなんですが、ドラムとギターが一緒に入るパターンのはずなのにスタジオバージョンでは一拍目を丸ごとカットしてるので、なんだかよく分からないリズムに聴こえる。これは意図的にそうしてるはず。

 

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ライブバージョンはアレックスのジャングルビートだけで始まって、エディがギターリフを乗せるのでまだ分かりやすい。だけど、曲者なのがアレックスで、訳のわからないところにアクセントでタムを叩くいて、錯乱させようとしてきます。アレックスってエディに比べると過小評価されがちなんですが、さすが兄だと思いますよ。かなり変態的なリズムを刻んできます。

 

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同じくヴァン・ヘイレンの「A.F.U.」ですが、これはかなり意地悪。クラッシュシンバルが入るところが頭なんですが、頭を意図的にカットしてイントロに入るので「トゥトゥトゥッターン、トゥトゥトゥッターン、トゥトゥターン」かと錯覚するのですが、実は「ターントゥトゥトゥッ、ターントゥトゥトゥッ、ターン」なんですね。ハーモニクスのギターフレーズが入ってきて、ようやく気づく。ただ、ここでも気付かない人はいそうな。バンド全員が入ってきてからは流石に分かる、という代物。

 

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ライブバージョンだと頭のクラッシュシンバルから入るのでスタジオバージョンは誰かのイタズラですね。

 

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あと、メタリカの「Fight Fire With Fire」も未だに混乱します。表裏というよりは、この曲は「ダン、ダン、ダダダン」というアクセントの曲なんですが、最初の「ダン」が頭に聴こえる。すると、最初の「ダン」にスネアのアクセントがあるので、ドラムが前打ちに聴こえるわけです。でも実際は「ドゥルルルルルダン、ダン、ダダダン」のように「ドゥルルルルル」が入っていて、この「ドゥルルルルル」が頭なわけです。するとドラムは裏打ち(バックビート)。というように頭では分かっているはずなんですが、スラッシュメタル特有の超ハイスピードなので、理解が追いつかない。なので、歌メロとサビの「Fight Fire With Fire」の間のリフって、同じものを2回弾いているはずなのに、1度目は前打ちに聴こえて、ブレークが入った後の2回目は裏打ちに聴こえる。これ凄いなぁと。この曲をギターで弾いても、やっぱり混乱してしまうんです。頭で分かっていても体が全然慣れない。これ、ラーズ・ウルリッヒは分かって叩いてないと思う(嘘ですごめんなさい)。

 

ギターソロの時のクラッシュシンバルのアクセントも、普通そこで入れるか?というところで入ってきて、妙に気持ち悪い曲ですね。実はそこは変拍子だったりするんですが。でも聴きたくなる曲。

 

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メタリカで言えば「Blackened」もかなりヤバめです。ただ、ドラムが入ってくるとリフが裏アクセントだなとすぐ分かるので表裏は良いんですが、この曲、変拍子ってのがまた訳わからないポイント。4/4+4/3の繰り返しでリフが表裏ごっちゃになる。これもラーズ・ウルリッヒは分かって叩いてんのかな?分かってなさそう。(嘘です)

ギターソロの後のリフって間違っているような錯覚に陥るんだけど僕だけですかね?あれ、どう考えてもおかしいですよね?

 

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スティーヴィー・サラスの「Start Again」も最初錯覚してました。けどこれはこの曲をコピーしてからは錯覚しなくなりましたね。

 

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あと、表とか裏とかじゃなくて、よく分からないものセレクション。

 

XTCの「River Of Orchids」。もう訳がわかりません。何拍なのか変拍子を使っているのか、そういうのも含めてさっぱり意味不明。

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エルヴィス・コステロの「Alison」のイントロ。ライブバージョンだとユニゾンでアクセントが入るので違和感ないんですが、スタジオバージョンは、イントロのギターリックの裏のアクセントがフワフワしていて拍が妙に取りづらい。このことに言及している記事を今まで見たことがないんですが、自分だけなのかな?

 

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おなじくコステロの「Beyond Belief」は、スネアがない上にベースが一分音符で弾いている。ハイハットが刻んでくれている&頭はベースのアクセントで分かるんですが、本当にこれで良いのかなと疑心暗鬼のまま進むというアレンジ。スネアがないと不安になりますね。TMネットワークの「Get Wild」もスネアが入ってませんが、あれはバスドラが4つ打ちの上に、ベースがノリノリで刻んでるんであっちは違和感ないんですが、こっちのスネアがないのは不安になります。

 

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氷室京介の「Lover's Day」はイントロが分かりづらい。歌が入りづらい。「タタン、タタッタ」というリズムってことが分かればなんてことないんですが。

 

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最後に余談。プリンセス・プリンセスの「Diamonds」。今はもう克服したのですが、サビのリズムが取れなかったんです。「ダイヤモンドだね〜」の「ダ」が頭なんですが、当時この曲が流行っていた頃の僕は「(休符)ダイヤモンドだね〜」だと思っていて、そうなると微妙にズレていく。中学生の頃の懐かしい思い出です。

 

一旦おしまい。