なにやら週刊文春様のせいで小室哲哉が引退するそうで、流石に同情の声があり風向きが変わりそうですが、それはともかくとして、タイムリーなので小室哲哉の20曲を選んでみました。
とはいえ、僕が熱心に聴いていたのはTM NETWORK と リニューアル後の TMN と同時期のソロプロジェクトあたりであり、俗に言われる小室プロデュース全盛期の頃は既に聴くのをやめているため除外した。除外したというか、TRF、globe、華原朋美、安室奈美恵も有名な曲は流石に知ってるが、全部は知らないし、良いとも思ってないので必然的に外れた。自分の好みが変わったのか、時代的なものなのか、1991年のEXPO辺りから、そんなに好きでもないかなぁ・・・という感じ。それまでのTMは割とブリティッシュロックっぽかったから好きだったのかもしれない、というのは後付けですけど。ブリティッシュロックなんて当時聴いてなかったので。
だけどやはり、上のランキングのように、小室哲哉=TM NETWORKと思うのは少数派なんでしょうね。さすがに小室哲哉=スピードウェイみたいな人はいないでしょうけど。自分の世代だと小室哲哉=TM NETWORKの人はまだまだ随分多いと思う。
そもそもの始まりは、シティハンター。自分が週刊少年ジャンプを買いだしたのは1987年の春だったと思う。お目当てはハイスクール!奇面組だった。残念ながら奇面組の連載はジャンプを買い始めてわずか3カ月で終了してしまい、小5ながらに「好きなものでもいつかなくなるのだな」と達観したのだった。同時期に連載していたのがシティハンターだった。あの頃の少年誌にしては若干エロかったので、なかなか小学生には刺激が強く何度も読み返すことしばしば。さらに同時期にシティハンターのアニメも始まり、それも見てました。そのアニメのエンディングに使われていたのが TM NETWORK の GET WILD で、楽曲の良さもさる事ながら、刑事ドラマさながらに、劇中からエンディングテーマのイントロが流れてシームレスにエンディングに突入するのがかなり新鮮。この頃のアニメはドラゴンボールもそうだけどエンディングはエンディングとしてバッサリ切られていたので印象に残ってる。
このエンディングテーマ、誰が歌ってるのか知らなくて、隣に座ってた片想いの女子と「シティハンターのエンディングテーマってかっこいいよね、誰なんだろうね」と話したのが印象に残っている。後々、TM NETWORK というグループの歌だと知って興味を持ち、中学生あたりでラジカセを買ってから一気にハマることになります。で、いちばん最初に買ったCDアルバムは「GIFT FOR FANKS」。
その後、すぐにTMNと改名したのは過去に記事に書きました。
というわけで20曲。
1. RUNNING TO HORIZON / 小室哲哉 (1989)
当時、小室哲哉のボーカルと布袋寅泰のボーカルは賛否両論でしたね。小室哲哉のボーカルはとにかくねちっこい歌い方でモノマネの格好の対象でした。当時、曲としては完璧なんだけど、なぜTMで発表してくれないんだろうと思いましたが、今考えると、この癖がいい味を出していて逆に良いかもと思ってます。実は宇都宮隆もこの曲をリリースしているんですが、ちょっとイマイチ。小室ボーカルで良かったんでしょうね。
2. KISS YOU (KISS JAPAN) / TM NETWORK (1989)
Funk Rockですね。後年自分がFUNK好きになるのはこの曲の影響かもしれない。後ろの小室哲哉の癖のあるねちっこいハモリがまた良い味を出してます。
3. GET WILD / TM NETWORK (1987)
言わずもがなの名曲で、別に書くことないので、「小室哲哉ぴあ TM編」(2014年刊行)から引用。
アニメ『シティハンター』の主題歌ありきで作った曲ですね。TM NETWORKとしては、ちゃんとしたタイアップというのは、はじめてだったんです。でも、最初はエンディングテーマなのか。オープニングじゃないんだ やっぱり……」みたいな後ろ向きな印象でした(苦笑)。今もですけど、当時主題歌というと、やっぱりオープニングが大事じゃないですか?でも、今となってはあのエンディングでのこだわりを持った使われ方がよかったと言われますよね。当時はそういうことはわからなかったんですよ。まず、(制作会社の)サンライズの方と相当入念な打ち合わせをしましたね。「イントロは、ベルじゃないですけど、なんかこうピカーンとする光みたいな音から入ってほしい!」みたいな感じで。 「そこから何かが起こることを想像させるようなイントロを最初につけてほしい」とオーダーされました。 エンディングも、物語の流れ上、イントロ前の秒数まで 決められていたんですよ。「それで、作っていただけたら最高です。エンディングで、“はい、終わりました" ということで、曲が流れていかないようにしたい」。とにかくエンディングまでがひとつの物語ってことですよね。相当、入念な打ち合わせをして、お題を頂いた曲です。そこから、あのイントロが生まれて、そして本イントロがはじまるんですよね。最初のベルのような音は、その要望に応えたんですよ。
この後ろにもスネアドラムがなぜないのか、など語られてますが、詳細はぴあを買ってください。
4. BEYOND THE TIME / TM NETWORK (1988)
逆襲のシャア。小室哲哉作曲のバラードタイプの最高傑作だと思います。映画も良かった記憶はありますが、見たのは昭和の頃で30年前なので覚えてませんが。
5. TIME TO COUNTDOWN / TMN (1990)
自分にハードロックの洗礼を浴びせた曲。マクセルのUDシリーズのCMソングで近未来的なイメージが印象的でした。近未来というキーワードで考えると、ハードロック路線は、近未来ではないんですよね。リニューアル前のイメージの方が近未来だった。このハードロックにデジタルを乗せたのは確かに近未来感が出てました。デジタルハードロックってこの頃あまりなかったと思う。
6. WE LOVE THE EARTH / TMN (1991)
発表前にカメリアダイヤモンドのCMで流れて、どう考えてもTMだけど、ハードロック路線やめたのかな?と思った作品。ポップス路線の傑作ですね。ただ、これ以後の作品で好きな作品が無くなったので、僕の中では小室哲哉の最後の作品。
7. THE POINT OF LOVER’S NIGHT / TM NETWORK (1990)
これはTM NETWORK名義でのラストシングルで、このシングルがヘヴィなサウンドだったというのは、その後のリニューアルの布石だったのかも、というのは当時から言われてました。地味にTM NETWORK(≠TMN)唯一のオリコン1位シングルですが、この曲の知名度自体はかなり低いのでは?
8. CHILDREN OF THE NEW CENTURY / TM NETWORK (1987)
humansystemの1曲目。humansystemは音が小さいんですよね。CDでダイナミックレンジを活かすにはレベルを下げるしかなかったようですが、当時は困りましたね。他のCDより明らかにボリュームが小さいので、ボリューム調整が面倒で。むかし、小室哲哉の熱狂的な信者が「humansystemの音が小さいのはダイナミックレンジを活かそうとした崇高な理念があるんだ!」とか言っていたんですが、その後のアルバムの録音レベルが元に戻ったのは説明できないなぁと思いました。
9. COME ON EVERYBODY (with Nike Rodgers) / TM NETWORK (1989)
オリジナルよりも「DRESS」バージョンが好きですね。アレンジはナイル・ロジャース。
10. RAINBOW RAINBOW (Dress Version) / TM NETWORK (1989)
1stアルバムに収められた最初期の曲ですがこれも「DRESS」バージョンが好み。
11. YOU CAN DANCE / TM NETWORK (1986)
元ネタはエルトン・ジョンの「土曜の夜は僕の生きがい」。
12. Come On Let's Dance (This Is The Fanks Dyna-Mix) / TM NETWORK (1986)
タイトルからはダンスソングかと思いきや、結構ロックだと思います。
13. 69/99 / TMN (1990)
TM史上、最もハードロックな1曲。ブラッド・ギルスが弾いてますね。
14. GRAVITY OF LOVE / 小室哲哉 (1989)
地味ですが小室ソロシングル2枚め。結構好きでした。
15. NERVOUS / TM NETWORK (1986)
元ネタはZEPの「Heartbreaker」。
16. SHOUT / 小室哲哉 (1989 )
ボッシュのライトはこの曲で知りました。
17. RHYTHM RED BEAT BLACK / TMN (1990)
ハードロック路線に行ったにも関わらず、保険をかけたダンスナンバー。僕は日和ったなと思いましたが、曲自体は結構好きで、電気グルーヴがアレンジしたシングルも持ってます。この頃、電気グルーヴはまだ無名でした。
18. GOOD MORNING YESTERDAY / TMN (1990)
これはX JAPANに影響されたのかなぁ。途中までアコースティックなんですが、途中から倍のテンポになりスピードメタルへ。で、リフがなんかX JAPANっぽいんです。
19. DIVE IN TO YOUR BODY / TM NETWORK (1989)
これは松本孝弘の弾いているギターリフが絶品。この頃すでにB'zデビュー後でしたけどまだメジャーじゃなかったですね。
20. A DAY IN THE GIRL’S LIFE / TM NETWORK (1988)
プログレですね。「Carol」というアルバム自体プログレですが1曲目から超プログレです。この路線をあっさり捨てるのがこの頃の小室哲哉の凄さですね。ただもう1枚聴きたかった。
以下、次点になります。
GIRL / TM NETWORK (1986)
PASSENGER / TM NETWORK (1986)
金曜日のライオン / TM NETWORK (1984)
8月の長い夜 / TM NETWORK (1985)
TIME / TM NETWORK (1985)
STILL LOVE HER / TM NETWORK (1988)
HUMAN SYSTEM / TM NETWORK (1987)
JUST ONE VICTORY / TM NETWORK (1988)
SELF CONTROL / TM NETWORK (1986)
FANTASTIC VISION / TM NETWORK (1985)