俺の記憶ストレージ Part 1&2

色事を担当する色男

Mr.Big と私(追悼パット・トーピー)

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パーキンソン病だというのは知っていましたが、まさかこんなに早く逝ってしまうとは思いもしませんでした。

 

自分の高校の頃(’92~’94年頃)、Mr.Bigというのは洋楽の入口になってました。 

 

特にギターキッズにとっては「Green-tinted 60’s Mind」のイントロは必修項目(意外とみんな弾けるんだけど、綺麗に鳴らそうとすると結構ムズい)。アコギキッズはこぞって「To Be With You」を弾いたりしてました。ちなみにこの曲と双璧をなす人気曲がExtremeの「More Than Words」でした。

 

当時Mr.Bigがあまりにも流行りすぎて、「Mr.Big好きなんだよね」と言うとニワカ扱いされそうで、なかなか好きだと言いづらい、そんな空気がありました。僕はと言えば、結構好きだったけど、激ハマりまではいかない、という感じでした。

 

そもそも、僕がMr.Bigを知ったのはいつだろうかと思い出してみたら、多分高2くらいで、「LEAN INTO IT」の後、「BUMP AHEAD」の前あたりだったと思います。誰かがやっぱり「To Be With You」と「Green-tinted 60’s Mind」を弾いてたんですね。で、友達に「LEAN INTO IT」を借りて聴いたら「Daddy, Brother, Lover, Little Boy」が気に入ってしまいまして、その後、まだプリヴィ(今ダイソーになっているビルです)にあったタワーレコードで「サンフランシスコ・ライブ」のCDを買ったのが最初に買ったMr.BIGのCDです。このCDでThe Who の「Baba O'Riley」のカバーをやっているんですが、本編に入る前に「謎のギターリフ」をポール・ギルバートが弾くんですが、これがポール・ギルバートのアドリブで作ったリフだと思ったんですね。その数ヶ月後に Van Halen の1stを後追いで聴いて「Ain’t Talkin’ ‘bout Love」のリフだと知るというちょっとした思い出があります。

 

その後、「Bump Ahead」がリリースされて、大学に入る前後の頃に「Hey Man」がリリースされました。多分世間的には「Hey Man」の頃が人気のピークだったんじゃないでしょうかね。なんせオリコン1位ですし。北海道ローカルの「まる音デラックス」でも結構な特集が組まれていた記憶があります。僕はといえば、米国勢よりも英国勢に心奪われていたこともあり、真剣には聴いていなかった頃ですが、大学の軽音楽部に入ると、Mr.Bigの激烈なファンがいてその人の影響で、また聴き出したみたいな感じです。その人が貸してくれたのが、パット・トーピーの教則ビデオというもので・・・「Big Drum」というやつなんですけど、これ非ドラマーの僕にも面白いビデオで、ドラマーってすごいなと痛感させてもらったビデオであります。これ、どういうわけかまだ僕の手元にあります。俗に言う借りパクというやつで、いつかは返すつもりではいたのですが・・・。ビリー・シーンがゲストで出演していてリズム隊でセッションするんですよね、それが凄まじい。

 

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ということでパット・トーピー追悼、Mr.Bigの好きな曲。ただし、4枚目以降はあまり知りません。

 

ちなみに、軽音楽部にいた頃はギター・ベース・ドラムばかり聴いていたんですが、大学を出てからはエリック・マーティンの歌がとにかく上手いなと思って歌ばかり聴いてしまっています。このことはMr.Bigの好きな曲のチョイスにも影響していて、テクニカルな曲よりも歌を聴かせる曲の方に好みがシフトしてしまいました。

 

 

Green-Tinted Sixties Mind (1991) [Paul Gilbert]

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これはやっぱり名曲ですね。Mr.Big最高の名曲といえばまあ間違いなくこれだと思います。特にポップ・サイドに限って言うとこれが絶対的なエースだと思います。これを作ったのが元レーサーXの超絶速弾きギタリストだというのがまた驚きです。

 

Take Cover (1996) [Eric Martin, Paul Gilbert, André Pessis]

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実はこれ、リリース時は好きじゃなかったんです。「単調だな」「AORかよ」と思ってたりしていて、まあ当時の僕がMr.Bigに求めていたものと違ったということなんですが。今は心地よく聴ける。

 

Colorado Bulldog (1993) [Paul Gilbert, Billy Sheehan, Pat Torpey, Eric Martin, Tony Fanucchi]

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ぶっ飛び系で言うとこれがラスト・ソングですかね。徹頭徹尾ハードロック曲と思われがちですが、Aメロはジャズなんだなこれが。これがこの曲のオシャレポイント。アシッド・ハードロック。こんなにオシャレなハードロックは聴いたことがありません。

 

Price You Gotta Pay (1993) [Billy Sheehan, Paul Gilbert,  Pat Torpey]

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これも実はあまり好きじゃなかったんですが、前述した大学のMr.Big狂の友達の影響で好きになりました。当初僕はこの曲大したことなくない?と言ってたんですが、良さを力説されて、彼がコピーしたのを聴いたら段々好きになっていたという曰く付きの曲になります。ジャンルとしてはブルース・ロックってことになるんですが、同じアルバムに入っている同路線のMr.Big(FREEのカバー)よりもこっちが好きかな。

 

Nothing But Love (1993) [Paul Gilbert]

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これも昔全然好きじゃなかった。甘ったるいなぁと思ってしまってました。サビ裏のアルペジオも良いし、ギターソロもとても好きです。PVも一時期流れまくってましたね。

 

Alive And Kickin' (1991) [Paul Gilbert, Eric Martin, André Pessis, Billy Sheehan, Pat Torpey]

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これはエリック・マーティンの上手さを堪能する曲だと思ってます。

 

Wild World (1993) [Cat Stevens]

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カバーだし、レコード会社に収録を余儀なくされたとか、それに対する批判とか当時は色々ありましたが、やっぱり名曲だし名演なので、良いんじゃないでしょうか。演奏の上手い人が名曲を演奏する。それで素晴らしい結果になればそれで良いんじゃないかと僕は思っていたんですが。Mr.Bigで1曲聴きたいなと思ったら、これに手が伸びます。

 

Daddy, Brother, Lover, Little Boy (The Electric Drill Song) (1991) [Billy Sheehan, Paul Gilbert, André Pessis, Pat Torpey, Eric Martin]

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ぶっ飛び系Part2。ハードロック・サイドの入り口としてはこれは欠かせないでしょう。ただ、結構オーソドックスなんですよね。ドリルを使う以外は。まあドリルもこの前にエディ・ヴァン・ヘイレンが「Poundcake」で使ってますし。曲調自体もレインボーの「Death Alley Driver」に似てるのでインパクト自体はそれほどありませんが、うまくまとまっているし、やっぱり聴くと今でも熱くなりますね。

 

追加: ドリルの先にピックを付けたのはMr.Bigが初めてだったかも。

 

Trapped In Toyland (1996) [Paul Gilbert, Jeff Martin, Russ Parrish]

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これは「Hey Man」を聴いた瞬間にかっこいいと思いました。ただ当時あまり評判良くなかったような。当時のBURRNが徹底的なアンチグランジキャンペーンを張ったせいなのか、ちょっとでもヘヴィでダークなリフが垣間見えると「グランジに魂を売った」的な批判がされる空気がありました。グランジの影響下にあろうがなかろうが、曲が良ければ良いんです。ちなみに、(今はわかりませんが)昔のBURRNはちょっとでもポップさを出すとすぐに「ビートルズっぽい」と言うんですよね。ポップ=ビートルズしかないんかい!と思ったり思わなかったり。

 

The Whole World's Gonna Know (1993) [Paul Gilbert, Billy Sheehan]

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イントロ一発ですね。曲調もBURRNが好きそうな「キャッチーで憂いのある」感じです。

 

Stay Together (1996) [Paul Gilbert]

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ポップ・サイドの名曲ではあるんですが、どうも「60’s マインド」の二匹目のドジョウを狙ったようなあざとさがある(笑)。でも良い曲です。

 

To Be With You (1991) [Eric Martin, David Grahame]

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アコギ勢がこぞって弾いていた曲。ソロが見せ場です。あまりにも周りで流行りすぎたせいでイントロを聴いただけで高校生活がフラッシュバックしてしまいます。

 

Addicted to That Rush (1989) [Paul Gilbert, Billy Sheehan, Pat Torpey]

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これはPVを見てぶっ飛びましたね。ぶっ飛び系Part1。やっぱりベースがスタンドプレイ(失礼)しているというのは印象に残ります。これを見るとあのベーシスト誰よ?ってなりますね、確実に。

 

パット・トーピー、安らかに。

R.I.P. Pat Torpey.