サンソンを聴いていたら驚きの選曲が。なんとインペリテリ!世界最速の速弾きと言われた男、クリス・インペリテリ率いるインペリテリ!アルバム聴いたら殆ど同じ曲のインペリテリ!一枚聴けばお腹いっぱいのインペリテリ!それでも当時割と人気あって、札幌でもライブやってましたね。それにしても達郎さんのCDラックにインペリテリまであるとは本当に驚きます。個人的にインペリテリは、一聴して好きになれなかったんですけど、一聴目がイマイチだったのにその後好きになったのが同時期に聴いたヴァン・ヘイレン。
確か初めて聴いたのは「Right Here, Right Now」というライブアルバム。
これを聴いたのが高校生の時。多分、発売直後に友達が貸してくれたんだと思います。この時はビートルズとパープル、ツェッペリン、サバス、クイーン辺りのイギリス系ばかり聴いていて、「これがアメリカンロックかぁ、あまり好きじゃないなぁ」程度でした。当時、洋楽の登竜門だったボン・ジョヴィやMR.BIG、エクストリームなんかも、好きな曲あるけど基本的に大好きというほどでもないなぁというイメージ。
当時、リッチー・ブラックモアに憧れて、自宅で一人バンドを組んでギター三昧の高校生活〜予備校生活の日々でしたが、無事大学に合格し、軽音楽部に入ったら自分よりギターが上手い人が沢山いるわけです。とりわけ、早弾きじゃ全く勝ち目がありません。インペリテリなんかもこの頃の友人に借りて、こんなの弾けねーよ、というのとそもそもこんなの好きじゃないという気持ちが同居してました。で、どうにかして目立たないとダメだなと思ってたわけですが、実は私、ピッキングハーモニクスが大得意でして、コントロールに自信を持ってました。ある日、ピッキングハーモニクスとアーミングを組み合わせてウィンウィンやってみたらヴァン・ヘイレンみたいだな、と思い、これまた割と得意だったタッピングしてみたら結構ヴァン・ヘイレンに聴こえたわけで、それでまあヴァン・ヘイレンでもコピーしてみようかなと。それで改めてヴァン・ヘイレンを聴いたら感動の連続。ギターサウンドが唯一無二だし、ソロでエディより速く弾ける人はいてもエディよりカッコよく弾ける人いないんじゃないかというくらいの凄さ。ソロじゃなくてもバッキング弾いててもカッコいいし、一気にエディのファンになったわけです。
それでヴァン・ヘイレンのコピーバンドを始めてようやく目立つことが出来たという、そんな感じです。で、やがてピッキングハーモニクス連発で目立つ手法は同じ部活の後輩に真似されたので、また別に得意だったカッティングを生かしてスティーヴィー・サラスのコピーバンドとかやってたわけです。ギターはリッチー・ブラックモアモデルのオフホワイト、スキャロップ、ラージヘッドのフェンダー・ストラトキャスターだったんですが、これでピッキングハーモニクス、タッピング、カッティングをするという謎のギタリストになってました。今思えば、ミュージックマンのAXISあたりを買っておけばもっと楽に弾けたのかもしれませんが・・・。
それはともかく、ヴァン・ヘイレンは弾けると良い曲に聴こえるもので、今では好きなハードロックバンドといえば自信を持ってヴァン・ヘイレンですと言えるまでになりました。
そんな僕のヴァン・ヘイレン私的トップ40。なお10位より下は殆ど順位に意味はありません。
1. Why Can't This Be Love (from "5150" - 1986)
意外と思われるかもしれませんがこの曲が一番好きです。ポップソングとして完璧。彼らも気に入ってるのか、サミー時代はFUCKの頃に一度抜けましたが殆どセットリストに入ってます。ゲイリー時代もやってましたね。歌えてなかったけど。コピーバンドで一番うまく出来たのもこの曲。
2. Dreams (from "5150" - 1986)
自分の中でヴァン・ヘイレン再評価というか、こんな曲あったんだという再発見したのがこの曲。ロス時代にはこんな曲なくて、サミー時代になって突如現れた曲調なのでサミーの影響濃いのかなと思ってサミーのソロとかモントローズとか聴いた時期があったんですが、サミーとも違うんですよね。なのでエディがやりたかったけどロスじゃできなかったことをサミーでやった、ということなのかなと。これもコピーバンドでやりましたが割とうまく出来ました。手前味噌ですが、ボーカルのキーはオリジナルでやってて本当に凄かった。ちなみに前奏はプリプリのハイウェイ・スターにちょっと似てます。
3. Amsterdam (from Balance - 1995)
始めはそんなに好きな曲じゃなかったんですけど、グルーヴ感というか、アレックス独特のリズム感というか、それがかなり好きな曲。アレックスってドラムが下手とか言われてますが、ドタバタドタバタしてたら下手に聞こえるかもしれませんが、本質的はかなり上手いドラマーだと思いますよ。この曲って普通のグルーヴ感だと叩けないですよね。スネアの抜けも良いし音も個性的。
4. Mean Street (from Fair Warning - 1982)
鬼両手スラッピングから始まる16ビートのグルーヴィーなロック。この鬼両手スラッピング、右手の親指とその他の指で交互にスラッピングするんですが、その間の拍を左手でミュートするように叩くというコンビネーションが難しいなかなか高難易度なテクニックなのですが、マスターするとかなり楽しいです。
5. Without You (from Van Halen III - 1998)
黒歴史になりつつあるゲイリー・シェローン期ですが、僕にはなぜそうなるのか分かりません。レッチリを意識したか、はたまたゲイリー古巣のエクストリームを意識したかどうかは定かではありませんがファンキーな一曲。個人的には中間のユニゾンリフがお気に入り。アウトロになると後期ビートルズ風になります。ちなみにライブバージョンのラストは「Life Is Very Short」と「We Can Work It Out」の一節が歌われるボーナス付き。
6. She's The Woman (from A Defferent Kind Of Truth - 2012)
今の所最新作ですが、実はかなり古い曲で70年代後半の未発表曲。その頃のギターソロのとこはまんまMean Streetですが。この曲の存在を理由に旧メンバーの誰か(サミーかマイケル・・・サミーだったような)が焼き直しのアルバムなんて言ってたっけな。でもこの曲かなりカッコいいですよ。ラストのピッキングハーモニクス三連発なんて鳥肌モノ。
7. Humans Being (from Single "Humans Being" - 1996)
サミーが最近のインタビューで、グランジ勢に負けなかった唯一のバンドが俺たちだった、続けてれば良かったなぁ、なんて言ってましたが、この曲は割とグランジ勢に寄せていったような曲調でニルヴァーナっぽいといえばぽいです。でもこれ好きなんですよ。映画ツイスターのテーマ曲。少し前のクレージージャーニーでストームチェイサーの人が紹介されてましたが、この映画思い出しましたね。
8. It's About Time (from Best Of Both Worlds - 2004)
ヴァン・ヘイレン史で忘れられがちなのが1996年のデイブ・リー・ロス復帰と、2004年のサミー・ヘイガー復帰かと思います。オリジナルアルバムのディスコグラフィー見てたらロス→ヘイガー→シェローン→ロスに見えてしまいますが、実はロス→ヘイガー→ロス→シェローン→ヘイガー→ロスなんですよね。それはともかくこれはサミー復帰時の会心の一曲。リフが重いんですよね。個人的にパンテラ以前と以後でギターリフの質が変わったと思ってるんですが、パンテラ以後のリフです。サミー復帰を知らない友達に聴かせたら驚いてましたね。こんなモダンなサウンドの曲あったっけ、と。
9. Judgement Day (from For Unlawful Carnal Knowledge - 1991)
個人的にヴァン・ヘイレン再評価となった曲がこの曲と「Dreams」でして、思い入れはあります。ヴァン・ヘイレンには珍しいというか、ハイスピードなハードロックですね。実はヴァン・ヘイレンって所謂ハードロックというか、ステレオタイプなテンポの速いハードロックってあまりないんですよね。これは例外。そういえば奥田民生の「Failbox」のライナーノーツで渋谷陽一も書いてましたよ。ロックは本来ダラダラしたもので、速い曲がロックだというのは変な固定観念だとかなんとか。それは僕もそう思います。ちなみに2回入る両手タッピングのソロですが、これは「Mean Street」の両手プレイに比べるとかなり簡単な部類ですが、YouTubeの弾いてみた系動画見てると、あまり弾けている人がいない気がします。
10. Panama (from "1984" - 1983)
言わずと知れた超有名曲ですが、やっぱりイントロですよね。表なんだか裏なんだか分からないイントロ、これが大好き。あとバッキングのギターですよね。最初から最後までカッコよすぎる曲。ここから先は一言コメントで失礼します。
11. Mine All Mine (from OU812 - 1988)
ベスト盤から漏れがちですよね、マシンミュージック感がありますが人力なのが良い。
12. Good Enough (from "5150" - 1986)
これぞアメリカンハードロック!
13. Poundcake (from For Unlawful Carnal Knowledge - 1991)
これぞアメリカンハードロック!エレクトリックドリルソングです。
14. 5150 (from "5150" - 1986)
これもギターバッキングすごいんですよ。インストでも成立しそう。
15. Jump (from "1984" - 1983)
ベタですが好きですよ。ギターソロ裏のリズム隊のコンビネーションが難易度高し。
16. (Oh) Pretty Woman (from Diver Down - 1982)
ま、これも割とベタですね。カバーの中だと一番好きかな。
17. Right Now (from For Unlawful Carnal Knowledge - 1991)
ヴァン・ヘイレンっぽくないけど好きです。ヴァン・ヘイレンって極端にバラードが少ないバンドですよね。
18. Somebody Get Me A Doctor (from Van Halen II - 1979)
ギターソロ前のブレイクに痺れる。
19. Top Of The World (from For Unlawful Carnal Knowledge - 1991)
爽やか。
20. Hand 'em High (from Diver Down - 1982)
ハードロック。イギリスっぽい。
21. Can't Stop Lovin' You (from Balance - 1995)
当時割と有名だったヒット曲。高橋克典の曲にそっくりなのがあったような。
22. Unchained (from Fair Warning - 1982)
ポップ。
23. The Seventh Seal (from Balance - 1995)
これ、グランジ勢に勝ったというかグランジ勢に混ざったので売れた気がしないでもない。好きですけどね。
24. Big Fat Money (from Balance - 1995)
ヴァン・ヘイレンがブランキージェットシティやったみたいな曲です。エディってジャズギターも弾けちゃうのかと驚きます。
25. Light Up The Sky (from Van Halen II - 1979)
ハードロックだな。
26. Hot For Teacher (from "1984" - 1983)
どうやってドラム叩いてるんだろ。これはどうしてもギターでコピーしたくなりますね。
27. In 'N' Out (from For Unlawful Carnal Knowledge - 1991)
これはスタジオ盤よりライブバージョンでグルーヴを楽しんでもらいたい。
28. The Dream is Over (from For Unlawful Carnal Knowledge - 1991)
ポップ。
29 Best Of Both Worlds (from "5150" - 1986)
30. Finish What Ya Started (from OU812 - 1988)
カントリーポップ。
31. Dance The Night Away (from Van Halen II - 1979)
ポップ。
32. Ain't Talkin' 'bout Love (from Van Halen - 1978)
これ、Mr.Bigのライブ盤でポール・ギルバートがさわりだけ弾いてたんですが、そこで初めて聴いたのでポールが作った即興リフだと思っててました。で、ファースト聴いた時に、あっ!っていう感じ。
33. Fire in the Hole (from Van Halen III - 1998)
イントロ一発!
34. And The Cradle Will Rock... (from Woman and Chidlen First - 1980)
フランジャーかけたイントロが好きです。
35. Summer Nights (from "5150" - 1986)
これもギターワーク素晴らしいですよね。コピーしようと思ってずっとしてない曲ですが、いつかしたい。
36. Ballot or the Bullet (from Van Halen III - 1998)
アルバム発売前にラジオで突然流れて、イントロだけ聞いて「これ間違いなくVHの新曲だろ!」と確信した曲です。やっぱりギターサウンドとドラムサウンドが特徴ありますよね。
37. Runaround (from For Unlawful Carnal Knowledge - 1991)
割と好き、特にサビ前のブリッジとか。
38. Man On A Mission (from For Unlawful Carnal Knowledge - 1991)
イントロ一発勝負。
39. Outta Love Again (from Van Halen II - 1979)
この謎のファンキーリズム!
40. Runnin' With The Devil (from Van Halen - 1978)
リフが凄いですよね。AC/DCみたいですが。
ということで、ボーカリスト別だと、
サミー・ヘイガー 22曲 - 55%
デヴィッド・リー・ロス 15曲 - 37.5%
ゲイリー・シェローン 3曲 - 7.5%
という配分になりました。
サミーが55%って・・・なかなか因縁めいた数字のようです。