自分がヒット・チャートを強烈に意識しながら音楽を聴いていたのはいつごろだったのだろうかと考えてみたら、結構短い期間であったことにさっき気付いたのです。
1989年の冬あたりから1990年の夏くらいまで、の時期です。学年で言うと、中1の冬から中2の夏まで。小学生の頃の話題の中心はファミコンだったけど、中学に入り、周囲の話題の中心は音楽に徐々にシフトしていきます。自分も中1あたりからファミコンをやらなくなり、代わりにMSXを触り出します。ただ所詮MSXみたいなものはニッチな趣味なので共通の話題といえば音楽になる。1989年の4月に中学校に入学しますが、この時に流行りに流行っていたのがプリンセス・プリンセス。「Diamonds」がそこらかしこで流れていた時期です。で、なんやかんやあって、中1の秋ごろから冬にかけてHBCラジオの「ベストテンほっかいどう」を聞き出します。音楽を真剣に聴きだしたのはこの時期が最初なのです。それで、この頃好きだった曲、気になった曲を列挙してみたら結構面白かった。
1989年の秋は、「ベストテンほっかいどう」をたまーに聴くくらい(週に1~3回くらい)の時期。
-> YAMARAの曲。永井真理子はボーイッシュ系好きには絶大なる人気を誇ってました。僕は単に曲が好きだっただけ。どっちかというとアニメの主題歌として好き、みたいなノリでした。
・FUNK FUJIYAMA/米米CLUB 1989.10.21
-> なんだろうこのヘンテコな曲は・・・と思ったら米米CLUBだった。アレンジャーはなんと萩原健太氏。この曲を聴く前から「KOME KOME WAR」は何故か知っていた。どこで聴いてたんだろ。
・RUNNING TO HORIZON/小室哲哉 1989.10.28
-> 最初期のシティーハンターはジャンプ読者だったので欠かさず見ていて、その時にGET WILDを聴いて衝撃を受けた。小5の頃のオハナシ。ただ小室哲哉がTMの人だとは知らないまま聴いてた。
・三日月の憂鬱/BARBEE BOYS 1989.11.1
-> これはCMソングだったので知っていたのです。今調べたらMEIJIの「BODY」チョコレート。うーんそうだったのか。そんなチョコあったのか。記憶に無いけどCMで聴いた記憶はある。
・勇気のしるし/牛若丸三郎太(時任三郎) 1989.11.22
-> これもCMソング。リゲイン。まあ企画物ですので時代の産物です。
・Christmas Chorus/小室哲哉 1989.12.1
-> これは頻繁に聴いた記憶がある。ということはこの頃既にベストテンほっかいどうを毎日のように聴いていたんだろう。この時には小室哲哉がTMの人だと分かっていたと思う。それにしてもネチッコイ歌い方だなぁと思った。
・あいにきて I NEED YOU/GO-BANG’S 1989.12.27
-> これはもうハッキリと覚えてますね。アルペンのCMソング。僕の世代にとってアルペンとは広瀬香美じゃなくてGO-BANG’Sなのである。スキー学習でONZEに行ったら流れまくってました。僕の中1はあまり良い思い出は無かったんですが、中1の終わりって何か始まりそうな雰囲気があって、その気分とマッチした曲です。だからこの曲を聴くとどうしてもその頃のことを思い出します。
・夢を信じて/徳永英明 1990.1.16
-> 徳永英明はたぶんレイニーブルーは知っていたような気がする。これはアニメ、ドラゴンクエストのエンディング曲。ドラクエ3はハマりにハマったんだけど、アニメはそれほどおもしろくも無かった気がする。
・虹の都へ/高野寛 1990.2.7
-> この曲が意外でした。この時期にリリースされていたとは。僕の記憶の中では、1991年だった。「ベステンダンク」も1991年だと思ってたら全然違った。この曲大好きだったんだけどリリース時期の記憶が曖昧。今聴いても全然古くないサウンドですね。で、プロデュースがトッド・ラングレンという。これも最近知ってビックリ。高野寛は1995年あたりにやっていたNHKのソリトンSIDE-Bもよく見てました。
・今すぐKiss Me/LINDBERG 1990.2.7
-> ドラマは見てなかったですがドラマの主題歌ですね。歩道橋の上から見つけて今すぐキスミー、って今聞いてもなんとも思いませんが、中1の頃はドキドキしました。なんて過激な歌詞だろうと。今聞いても、本当になんとも思いませんが・・・。
・笑顔の行方/DREAMS COME TRUE 1990.2.10
-> これもかなり聴きましたね。ドリカム。吉田美和の衝撃は凄かった。こんな歌の上手い人が世の中にいるのかと。
・プレゼント/ジッタリン・ジン 1990.2.14
-> 今やジッタリン・ジンといえば「夏祭り」なんですかね。でも個人的にはジッタリン・ジンといえば「プレゼント」。この曲の衝撃も凄かった。スカを聴いたのはこの曲が始めてだったかも。彼女がいる癖にやたらとプレゼントをくれる思わせぶりな男の歌。
・NO TITLIST/宮沢りえ 1990.2.15
-> 宮沢りえはそんなに好きじゃなかったけど、これはドラマの主題歌だったから聴いたのか、歌番組に出てたから聴いていたのか、よく分かりません。今聴くとまんま小室サウンド。
・勇み足サミー/BARBEE BOYS 1990.3.1
-> そんなにチャート上位ではなかったですが、なんか妙にタイトルは頭に残っている曲です。うろ覚えだったけど、真剣に聴いたのは数年前。イントロのリフの妙なコードとボイシング、凄すぎて真似できない。
・1990/COMPLEX 1990.3.14
-> これはこの頃に聴いたというよりは、もうちょっと後。秋ごろに聴いた曲。吉川晃司がボーカルと聴いて、すごく驚いた。だって吉川晃司って「モニカ」とか「You Gotta Chance」とか歌ってたアイドル歌手でしょ?と思ってたもので。そう、1984年頃はファミコンが家に来る前で、ベストテン、トップテン、夜ヒットとか、音楽番組を結構見ていたからそこそこ詳しいのである。
-> これもCMソングとして知っていた曲。でも米米が歌ってると知って、驚いたんだった。だってKOME KOME WARとかFUNK FUJIYAMAとか歌ってたからコミックバンドだと思ってた。
・OH! Yeah!/プリンセス・プリンセス 1990.4.21
-> これも結構流行ってましたね。Diamondsとかよりかなりロックよりのサウンド。数年後に聴き直した時に、ドラムが凄くて富田京子って上手いんだなと思ってたら、青山純さん(影武者)でした。
・恋とマシンガン/フリッパーズ・ギター 1990.5.5
-> 「予備校ブギ」の主題歌。「ブギ」シリーズは大好きで全シリーズ見ていました。変わった曲だなーと思ってたけど好きな曲。でも不思議とベストテンほっかいどうでは全然聴かなかったと思ったら、やっぱり大してヒットしていなかったっぽい。渋谷系的なものが流行る土壌が、この頃はまだなかったってことですね。僕はこの曲が好きだったのでドラマのエンドロールあたりで流れる「フリッパーズ・ギター」という名前を記憶してた。小沢健二がメジャーになった時に、元フリッパーズ・ギターってのを見て、ああーこの人だったのかーと思った記憶があります。
・さよなら人類/たま 1990.5.5
-> サブカル的な「恋とマシンガン」と「さよなら人類」が同日リリースで、かたや社会現象になるほどの大ヒットで、かたやドラマの主題歌にも関わらず小ヒットってのはなかなか不思議です。間奏のリコーダーパートは音楽の時間にみんなコピーしてました。
・心の旅/吉田栄作 1990.5.9
-> 当初、チューリップのカバーだと知らなくて普通に良い曲だなと思ってました。キムタクと福山くんがイイ男ランキングで常に上位ってのが昨今の状況ですが(未だにってのが凄い)、この頃は結構入れ替わり立ち替わりッて感じで、1990年は吉田栄作がNo.1ポジションでしたね。その後、加勢大周って感じですかね。反町・竹野内って時代もありましたが、キムタクが出てきてからはずっとトップで凄いなと思います。
-> これは確か、NHK-FMでエアチェックしたカセットテープでずっと聴いていた記憶があります。何度か書いてますが、今でも好きな曲。
・Jealousyを眠らせて/氷室京介 1990.5.16
-> ドラマの主題歌ですね。ドラマは見てなかったけど。佐橋さんが弾いてる2曲がこんな近くでリリースされていたんですね。この頃は氷室京介がBOOWYだったことはよく知りません。この年の夏に放送された夜ヒットの最終回で過去のBOOWYのVTRが流れた時に、作詞:氷室京介ってのを見て、あ、そうなんだ、と知ったのです。
・あー夏休み/TUBE 1990.5.21
-> TUBEで好きなのはこの曲だけなんですが、これもかなりヒットしましたね。
僕はこの時期までカセットテープを再生できる機器しか持ってなかったのです。祖母にプレゼントしてもらったダブルラジカセ。これにはCDプレイヤーは付いていません。なのでFMラジオで流れた曲を録音して聴いてました。ベストテンほっかいどうはAMだしフルコーラス流れるわけじゃないので録音してませんでしたが。それでも今時CDプレイヤーも持ってないのかと言われることに耐えられず、貯めこんだお年玉を放出しビクターのCDダブルラジカセを購入するのです。それで始めて買ったのが、この曲。
・BE THERE/B’z 1990.5.25
-> なんか最先端の曲を買ってやろうと思って買いました。僕が始めて買ったCDはB’zなのですね。今ではたまーにしか聴きませんが、この頃のB’zは結構聴いてました。
・太陽のKomachi Angel/B’z 1990.6.13
-> で、この曲が大ヒットするのですね。カメリアダイヤモンドのCMソング。前作のシングルから殆どインターバルないままにリリースしたので驚きました。B’zまた出すの?って。この曲は弟が始めて買ったCD。
・にちようび/ジッタリン・ジン 1990.6.21
-> 僕の周りでは結構流行りました。沖縄民謡風の音階を使っているので沖縄のバンドだと思ってました。
・Ring! Ring! Ring!/DREAMS COME TRUE 1990.6.21
-> これもNHK-FMを録音したのを聴いていた気がするなぁ。
・夜明けのブレス/チェッカーズ 1990.6.21
-> チェッカーズは初期の頃、かなり好きだったのですが、この頃はどっちかというと既にアダルトオリエンテッドな路線に行っていて、中学生にはちょっと難しかった気がします。今は好きだけど。鶴久政治作曲。もうすぐ「しくじり先生」に出るらしいので楽しみに録画予約してます。
・ノーマジーン/BARBEE BOYS 1990.6.21
-> これもたいして流行ってません、たぶん。でも、当時バンドブームで「ノーマジーン」ってバンドがあって、なんでバービー・ボーイズがノーマジーンのことを歌うんだろ、とトンチンカンなことを思ってました。ノーマジーンってのはマリリン・モンローの本名なんですね。
・壊れかけのRadio/徳永英明 1990.7.7
-> これは言わずもがな、大ヒットした曲ですね。この曲がヒットしていた頃、夏休みで、絶対に行きたくなかった塾の夏期講習に行かされて、やだなーとか思いつつ、夜になったらベストテンほっかいどうでこの曲が流れて、その後、うまいっしょクラブとか、加勢大周のワイルドで行こうとか、おきゃんぴーのまたまたあぶないパーティーを聴いたりとか、そういう記憶が引きずり出される1曲。
・The Point Of Lover's Night/TM NETWORK 1990.7.7
-> CDラジカセを買ったときにどうしても欲しいCDがあって、それは小学生の頃に聴いて衝撃を受けたTM NETWORKのGET WILDの入っているCDを買うことで、つまり、僕が買ったはじめてのアルバムがTM NETWORKの「GIFT FOR FANKS」なんですね。で、ここから半年くらいTM NETWORKに傾倒していくのです。つまり、CDプレイヤーを手に入れたことで、自分が好きなモノを聴きたい時に聴くというスタイルになって、ラジオからの情報入手が相対的に減っていくのです。まあそれでもしばらくは聴いてましたが。この曲はTM NETWORKがNo.1 フェイバリットバンドになってからはじめてリアルタイムで買ったシングル。皮肉にもTM NETWORKとしてのラスト・シングルになってしまいましたが。この後、FANKSに衝撃を与えるリニューアルを行ってTMNとなるのです。NETWORKって単語が近未来的で格好良かったのにNの一文字にするなよ・・・と思ってました。
・働く男/ユニコーン 1990.7.21
-> 「大迷惑」は多分すでに知っている頃。Aメロ、Bメロと不穏な雰囲気でサビで超ポップ。で間奏がまたアバンギャルドで取っ付きづらい感じ。今聴くと凄い名曲だと思いますが、この頃は変わった曲だなーという印象でした。これは「夢で逢えたら」のオープニング。ダウンタウンはこの当時から大好きだった。そういえば後年、「ごっつええ感じ」で「民生くんとアベくん」というコーナーで「風」の替え歌を歌うってコーナーがありましたが、この頃からダウンタウンとの関係があったんですね。「バッハスタジオ」にも出てたし。
・情熱の薔薇/ザ・ブルーハーツ 1990.7.25
-> 僕は全然ヤンキーじゃなかったけど(むしろ逆)、「はいすくーる落書」は見てたんですね。それの主題歌。サビが一回しか出てこない潔さ。そういえば、今朝、マーシーがトーク番組(ボクらの時代)に出てて驚いた。お笑いが好きなんだそうで。そういえばヒロト&マーシーのコンビも「ごっつええ感じ」に度々出てましたね。
・真夏の果実/サザンオールスターズ 1990.7.25
-> これも大ヒット、超名曲。今でもサザンオールスターズで5本の指に入るくらい好きな曲。「壊れかけのRadio」と同じ時期に聴いていたので、塾のエピソードが思い出されるんですが、こっちの方がその後も頻繁に聴いていたせいか、「壊れかけ」程のリンケージはないです。
書き出したら止まらなくなるので、この辺にしておこうかな。これ以降はそれほどヒット・チャートを意識しなくなります。自分の聴きたい曲だけを聴くのですね。それがTM NETWORK。やがてTMよりBOOWYの方が良いじゃん、となって解散しているのにBOOWY周辺ばかりを聴いてました。それで僕の中学校生活が終わるわけです。