俺の記憶ストレージ Part 1&2

色事を担当する色男

ライジング・サンで山下達郎を見てきた

山下達郎のマニアックツアーは落選したが、北海道にはライジング・サンがある。で、当日まで行こうかやめようかいろいろと逡巡していましたが、いつ何が起こるか分からない。突然死ぬかもしれない(万が一)。なら、見ておくべきではないか、と思ったのです。

 
ネックは子供たちの面倒とチケットの価格。なんせ我が家には生後2週間弱の乳飲み子がおります。しかし、夜ならなんとかなるので嫁さんは良いよと言ってくれる。あとはカネの問題。二日目のあの時間帯で心底見たいのは山下達郎だけ。これで、16,000円も払うのか?いや、これはもうしょうがない!達郎なら1時間ちょっとのステージでもこの値段の価値があるはず!ということで、2日目の夜7時に参戦。
 
自宅からライジングサンの会場は車で20分くらいという好立地。道外から来てる人も多い中、これに関してはかなり良いです。札幌の中でも会場に一番近い街に住んでます。
 
だけど流石にその時間から入場する人は少なく、一人で場外駐車場から会場まで歩くのはなかなか辛い。
 
それでもなんとか会場に着くころには気分が高まってきた。何しろライジングに来たのは2008年が最後で6年振り。確かあの時は、ジュンスカで興奮し、再結成直後のバービーボーイズで絶頂に達したのだった。その前の年も確か行っていて、マキシマム・ザ・ホルモン井上陽水に感激した記憶がある。
 
そして今年、まず友達がバイトしているデフガレージ近くに行って来たが、これが遠い遠い!ちょっとしたエクササイズ!有酸素運動
 
で、ついでにeasten youthを見ました。好きな人は好きなんだろうけど。今の僕のマインドはこういうバンドを欲してなかった。若い頃に知っていたら聴いていたかも。バンド名だけは知ってたけど。ギターが爆音過ぎてディストーションが強めの曲だとボーカルの歌詞がまったく聴き取れない。ちょっと左耳がおかしくなってしまった。
 
で、レッドスターフィールドに移動。ここで、23:50から山下達郎。しかし、まだ21:40だった。UAが出ていて、アコースティックセットでライブをやっていた。音が抜群に良い。シタールが良い味出していた。UAもやっぱり歌上手いなあ。最後は「ミルクティー」をやってくれた。僕的にはやっぱり「情熱」が聴きたかったけど。大学生の頃、車の中で「情熱」をオリジナルキーで絶唱していた記憶がある。
 
UAが終わったら、大挙としてステージ前に押し寄せる。自分もその一団。ステージまで25メートルくらいの好位置につけた。しかしまだ22:20ぐらい。始まるまで90分近くあるぞ。会場スタッフがまだまだ時間があるので一歩後ろに下がって座って待ちましょう!とアナウンス。ナイスなアナウンスだ。しかし座らない人もいて、ちょっと迷惑だった。迷惑といえば、座っているところがギュウギュウ詰めなのに、割って入ってきた女の人。足を入れる場所も殆どないのに、人をどかせて入ってきて、自分の2人前のところでストップした。すぐ後ろの人が「あなた、ここにずっといるの?」と聞いたら「もう行き場所ないんで、すみません」と言っていた。いやいや、すでに行き場なかったのに無理矢理入ってきたんじゃないの?「すみません」と言えば済むと思っているのがなんだか。
 
それはさておき、客席はやはり年配の方が多い気がした。こんな真夜中にみなさんお疲れ様です。
 
そして、待つこと90分。長かった。
 
客入れ中のBGMはなし。だがメンバー登場の直前には『I Love You Part I』が流れ、会場がヒートアップ。そして達郎登場。初めて見る生タツローである。テレビも出ない、ライブ映像も殆どない。やっと動く山下達郎が見れた。
 
一曲目は、土曜日なので『土曜日の恋人』かも、と思ったけど「土曜日の夜は始まったばかり」じゃなくてもうすぐ終わるので違うかなと。じゃあ「土曜日の夜は賑やか」な『DOWN TOWN』か?いや、Big Waveの30th Ann. Editionが出たばかりだぞ、ということは、やはりこの曲。『The Theme From Big Wave』。音の抜けが抜群に良い。歌詞もきちんと聴こえる。やはり今の自分はこういうサウンドが好きだな。
 
2曲目は『Sparkle』かな?と思ったらやはりそうだった。あの茶色のテレキャスが例の大当たりのギターなのね!と初めて見てテンション上がる。ちなみに我が家にあるストラトでもPOD2.0を使えば、なかなかあれに似た良い音します。
 
3曲目は『あまく危険な香り』でした。JOYの流れですね。
 
そして4曲目には驚きましたね。『ジャングル・スウィング』でした。この曲、本当に大好きなんです。この曲と『今夜はブギーバック』とジャミロクワイの『Space Cowboy』はあの時代の空気感がパッキングされてる感じがしますね。ちょうど高校2年〜3年の頃です。ま、当時はビートルズとパープルを聴いてたので、あまり知らなかったんですけど。
 
5曲目はなんと『ピンク・シャドウ』。サビに来るまで、この曲なんだっけ?と思ったけど、ライブ盤に入ってたカバー曲だ!と思い出した。マニアック・ツアーのセットリストが入ってきているみたいですね。そのせいか、もっと知ってる曲やってくれよ、というツイートを見かけましたけど。でも僕はマニアックツアー行けなかったので聴けて嬉しい。
 
MCで、夜中の12時に演奏するのは39年ぶりだったとか。シュガー・ベイブの頃ですね。僕はまだ生まれてません。で、曲順を間違えたそうです。どことどこを間違えたのか知りたい。確かにジャングル・スウィングとピンク・シャドウの繋ぎがちょっと強引だったような気はしたけど。
 
次は『僕らの夏の夢』。ちょうどライジングの会場に向かう時に聴いていた曲だ。「零戦が〜」の歌詞がなんだかグッとくる。なぜか分からないけどサザンオールスターズの『流れる雲を追いかけて』がオーバーラップしてしまった。
 
次のMCで、悪化する世界情勢に触れた上での『War Song』。あまりにも直接的なプロテスト・ソングは好きではないので、この曲の歌詞はとても良い。曲としてもかなり好きな曲。こういう循環コードの曲好きです。
 
次は、これ1stのラストの曲だよな、なんだっけと思いながら思い出した『夏の陽』。アウトロでの『君は天然色』のバラードバージョンは大滝詠一に捧げたのだろう。
 
そして『プラスティック・ラブ』。もしや竹内まりや登場するのか?と思ったけど当てが外れた。
 
次が白眉の『BOMBER』。凄いカッティングと凄いベース。ギターソロはまるでアーニー・アイズレー。『That Lady』が大好物な僕は大興奮。そのあとのドラムソロとドラム対決も素晴らしかった。そのまま『Silent Screamer』のエンディングに繋いで終了。
 
最後から2曲目は、『Ride On Time』かな?と思ったらアン・ルイスの『恋のブギ・ウギ・トレイン』。この曲とJamiroquai の『Canned Heat』がなんかカブるんですよね。ま、同じディスコビートだってことだけですけど。余談ですが、アン・ルイスは『グッド・バイ・マイ・ラブ』の昭和歌謡的なアレンジと『ブギ・ウギ・トレイン』とか『六本木心中』とか『あゝ無情』とか『リンダ』あたりの洋楽的なアレンジとのギャップが凄いですね。僕は『WOMAN』が好きだったりしますけど。
 
最後の最後は『さよなら夏の日』。いつも思うんですけど、この曲のイントロは『渚にまつわるエトセトラ』で引用されてますよね。僕はこの『渚にまつわるエトセトラ』で引用されたリフが途中で転調するところが大好きです。
 
この曲を聴いて、ああ、夏も終わりか〜となんだか悲しくなった。だいたいねぇ、北海道は7月末にようやく暑くなって、8月中盤でピーク過ぎた感があって、9月はもう寒いですから。しかも今年は8月頭は雨だったので、8月の夏感が乏しかった。そして、この曲。悲しい!そしてあと4ヶ月ちょっとで年末。早いねぇ。今年も早いねぇ。
 
まとめると山下達郎は最高だったってこと。