俺の記憶ストレージ Part 1&2

色事を担当する色男

サンダー Part23:The Union 始動 & 1st 「The Union」

ジ・ユニオンのことを書いて一体誰に刺さるのだろう?と思いつつも、乗りかかった船だから書いてみる。

 

今回これを書くにあたって、「ジ・ユニオン」のオリジナル・アルバム3枚の日本盤ライナーノーツが読みたくて、タワー○コードのオンラインストアで注文したんですが、何週間経っても全然発送されない。「入荷され次第発送します」ステータスが長く続いたので、結局キャンセルしてメルカリで買いました。もう在庫がないんだろうなぁ。

 

ジ・ユニオン

ジ・ユニオン

 

 

サンダーの再解散後、ルーク・モーリーは即座にピーター・ショルダーに声をかけてユニットを結成しました。その名前が「ジ・ユニオン」(労働組合みたいな名前)。

 

ピーターとルークがユニオンしたってことなんですけど、まあバンドってそういう(ユニオン)なものですね。

 

ピーター・ショルダーという名前を始めてみたのはボウズ&モーリーのライナーノーツで、パワー・ステーションのカバー「Powertrippin'」でギターを弾いているのが彼。

 

その後、サンダーのオリジナル・アルバムには登場しないものの、再結成後のサンダーで恒例となった年末のクリスマス・ライブにはサポートとして毎年のように登場してました。

 

2007年にリリースされた「Rock City 6 - The Smell Of Snow」ではDeep Purpleのカバー「Sail Away」でピーターがボーカルをとっていたりします。そう、ピーターの声質はデヴィッド・カヴァーデイルに似ているんですよ。

 

その時の映像。ダニーとボーカルを分け合ってますが、ピーターの方がデヴィカバっぽい。じゃあダニーがグレン・ヒューズなのかというとそれは全然似てないんだけど。

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「Burn」アルバムからあえてこれを選ぶとは。

 

2012年には同じコンビで「Might Just Take Your Life」をやってます。多分本人も周囲もピーターがデヴィカバ声だって分かってるんだろうと思います。

 

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ピーターの声を聴くまで、デヴィカバ御三家と僕が勝手に呼んでいたのが、

だったのですが、これにピーターを加えて四天王としたい。

余談ですが、リッチー・コッツェンもかなり似てますね。さすがタマホームのCMで「Burn」を歌うだけのことはあるなと。

 

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サイクスは昔は流石に一緒にやってただけあって似てるなと思ったんですが、四天王の中では最弱なのかも(歌が下手という意味ではなく、一番遠いということ)。系統は一緒ですが。

 

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一緒にやっていて声が似るってのはユニコーン奥田民生阿部義晴の歌い方はそっくりになるので、そういうのがあるのかな・・・。余談ですが。

 

ダニエル・ボウズもかつてよくカヴァーデイルと比較されてましたが、声質は全然違う。ダニーの方が声量、高さ、上手さ、コントロールすべて上だと思います。デヴィカバは、曲はさておいて、声の全盛期はパープル〜ホワイトスネイク初期でしょうね。

 

この頃の声は本当に良い。(余談だが、途中のバーニー・マースデンの声も良い、今は亀山努なみに太ってしまったけど)

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話がそれましたが、そのユニオンはサンダー解散後すぐに結成され2009年12月にはデビューコンサート。2010年8月にファーストアルバム「The Union」をリリース。

 

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何やら英国では2010年度の最優秀新人バンドを受賞したとか。新人・・・?っていう感じですが。

 

日本盤はこれに遅れること2011年の3月にリリース。配給元はEMIミュージックジャパン。やっぱりビクターは手を引いたか。ちなみにEMIミュージックジャパン自体も2013年に消滅し、今はユニバーサルに引き継がれています。

 

このアルバムもサンダーの「Bang!」と同じように、国内盤が出るんだか出ないんだかわからないままだったので、オンラインストアで買いました。

 

2010年8月頃は、ちょうど自分は仕事にあまりにも疲れたため、会社を辞めて自分探しのため休職していた頃。深夜ドラマの「モテキ」を見るのに待機しながらこのアルバムを聴いた記憶があります。なのでこのジャケット見ると「モテキ」がフラッシュバックするようになってます。

 

ファーストインプレッションは「悪くないけどシブすぎる・・・」というもの。R&B要素を期待していたりもしたのですが、そっちの路線ではなく、あくまでもブルース・ロック。で、ピーターのボーカルも上手いんだけど、やっぱりデヴィカバの声に似すぎてて、ホワイトスネイクを地味にした感じ、という印象しか当時は持てなかった。

 

で、今回これについて書こうと思って改めて聴き直してみたら、そんなに悪くはない。オーソドックスというかトラディショナルというか。裏を返せばやっぱり地味ってことなんですけど。

 

ルークとピーターの共作ではあるけど、これはルークだろうな、これはピーターだろうな、ってのは結構分かる。それはサンダーをずっと聴いてきてルークの手癖が分かってしまっているからでしょう。

例えば「Easy Street」なんかはルーク一人じゃ書かないだろうなという曲だなと。

「You Know My Name」のギターソロなんかは「Love Worth Dying For」と同じだし(本人忘れてるんだろうか)。

 

で、好きな曲はこの3つかな。

 

Watch The River Flow

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ま、ツェッペリンですよね。これはツェッペリン風の成功例かなと。これリーダートラックでも良かったのに。「Step Up The Plate」なんかより数百倍良い。

 

・Easy Street

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ラテンの雰囲気漂う。サンタナとか、あるいはマルーン5とかも思い出しました。

 

・This Time Next Year

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これは素晴らしいバラード。フォークでカントリーなバラードですね。イーグルスっぽい。サビのクリシェ的な下降コード進行が良い。カントリーって言ったけどコーラスはゴスペルみたい。このコーラス聴き覚えあるなーと思ったんだけどドクタージョンの「Iko Iko」かな?あとサビのクリシェ進行はクイーンの「All Dead, All Dead」を思い出したり。

 

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これ、どっちがメインで書いたんだろう?ルークっぽいところもありつつ、ルークじゃなさそうなところもある。ガチで共作なんだろうなぁと想像を巡らすのである。

 

逆にこれはないなぁと思うのが「Step Up The Plate」で、リーダートラック扱いでEPにもなってるファストなハードロックなんだけど、これがかなり凡庸なハードロックで、なぜこれを推すの?と疑問に思った。正直言ってルークはファストなハードロックを書くのは苦手だと思う。サンダーにもこんな曲いっぱいあったけど、ほとんどBサイドへ押しやられてた。

 

ま、それはともかくとして、割と順風満帆にThe Unionはスタートしていたようです。でも個人的には「ルークに求めてたのはこれじゃない」感が強くて当時あまり聴いてなかったですね。今聴くとそんなに悪くないなと思いました。このシリーズを書かないと改めて聴かなかったと思うので、良かったと思うことにする。