レコードについて

自宅には一応アナログ盤を聴ける環境はあるけど、正直大昔に買った激安レコードプレーヤーなので、アナログ盤特有の音圧を楽しむ・・・とかそういう感じではない。

そのレコードプレーヤー、1995年くらいに買ったソニー製のPS-V800という商品で、なんと同じ型番でつい最近まで存在していた模様。まあ、昔と同じデザインではなくマイナーチェンジして同じ型番で残っている、という感じらしいけど。これを買った理由というのが、1995年当時の状況が多分に影響している。

1995年当時、自分が入った大学の軽音楽部はメタル一辺倒だった。自分はそれを分かって入部したものの、そこまで詳しいわけではない。当時、過去のカタログをどうやって聴いていたかというと、

  • 新品CDを買う
  • 中古CDを買う
  • レンタルで借りてきてカセットテープにダビングする(※ カセットテープがやがてMDに変わる)
  • 知り合いにCDを借りてカセットテープにダビングする(※ 同上)

くらいのもので、リアルタイムで出ていたメタルの新譜は誰かが買うので借りたり自分で買ったりしていたのだけれど、そうでないのはレンタルという感じ。

ただ、実は中古盤店って、メタルの古いレコードが激安で売っていたのですね。

※ ちなみに、アナログ盤・ビニール(バイナル)盤とか、あまり当時はそういう風に呼んでなくて単に「レコード」だったと思う。もしくはLP。だけどCD普及の第一世代の団塊ジュニア世代からすると、LPというワードもあまり使ってない。あくまで「レコード」。「CD」と「レコード」、当時はそう呼んでいました。

例えばジューダス・プリーストの「Screaming for Vengeance」みたいな有名なところだと、ダンボールに適当に入っていて100円とか。そうなってくると、もう一つの選択肢として、

  • レコードを買ってカセットテープにダビングする

というのも出てくる。ただ、レコードプレーヤーが家にない、ということで買ったのがソニー製のレコードプレーヤー、というわけ。

ちなみにその頃はインターネット時代ではないので、これくらいの選択肢しかありません。
今だとサブスクで聴けたり、YouTubeあたりに勝手に上がっているのがあったり、という感じですが、その頃はそういう時代。

当時はCD全盛の時代で、今と違って「レコード」は過去の遺物みたいな扱い。まあでもそれは10年くらい前もそんな感じだったかな?レコードプレーヤーなんて今更買うの?みたいな雰囲気だった。

今みたく、音に迫力があって良いよね〜、とかそんな雰囲気じゃなかった。CDが普及した頃、レコードはプチプチノイズが入るけどCDはそれがなくて音がクリアでキレイ、というのが盛んに宣伝文句で使われて、それ故、CDの方が優れていてレコードはもう過去の遺物、というのが当時の空気感。

自分の世代は音楽に興味を持ち始めた時にCDが普及し始めたという時代なので、レコードを新譜で買ったことがない世代。まあ例外はあるでしょうが、小6の頃はまだレコード優勢、中1でCD優勢、みたいな感じ。自分のお小遣いで音楽を買うのは中学生くらいからでしょう?そうすると自分と同じ年の人だとレコードの音すら聴いたことがない。

当然、自分も子供の頃にはおばあちゃんの家とかでレコードを聴いたことはあるけど、レコードプレーヤーを買って自分で聴くまでは聴いたことがなかった。

それで「思ったより音良いじゃん!」みたいな感想になるわけですね。で、同時に激安カートに入っていた聴かれすぎたレコードの音が悪いことにも気づくわけです。

当初はメタルのレコードばかり買っていたけど、自分がメタルに興味を持っていたのは3年くらいのもので、その間にピクチャーレコードとか、B面に聴いたことがないライブが入っているCD化されてないEPとかを集めるというのにもハマっていた。例えばレインボーの「Can't Let You Go」は、B面が「All Night Long」と「Stranded」のライブバージョン。今はどうだか知らないけどこれは当時CD化されてないシロモノ。

www.discogs.com

こういうの見つけた時興奮してたなぁ。

その後メタルに飽きて、ビートルズ的なものに回帰した頃にちょっと驚く出来事があった。
もともと洋楽はビートルズから入ったので、当然全アルバムは聴いていたけど、その頃は1987年盤CDがビートルズを聴く上でのスタンダード。
1987年盤というのは「Please Please Me」「With The Beatles」「A Hard Day's Night」「Beatles For Sale」がモノラル。「Help!」以降がステレオ。
当時の説明としては1964年までモノラルが主流で、当人はモノラルとして制作していたのが主流。1965年あたりからステレオ主流として制作していたので、と説明されていた(はず)。
なので、初期の4枚はステレオ盤の流通量自体が少ないと思っていたし、たとえ手に入れても疑似ステレオ的な音だと思っていた。

で、中古盤店に行ったら赤盤の2枚組レコードが激安価格(300円くらい)で売っていたので、買ってみて針を落とすと、なんか違和感がある。
結局違和感の正体はステレオだったわけです。当時、CDで「A Hard Day's Nigjt」のステレオバージョンをCDで聴くことは出来なかった。

それでオリジナルアルバムもレコードで聴かないとダメじゃん!と思って、初期の4枚は買い集めました。
驚いたのは、モノラル盤自体の流通量が意外なことに少なかったこと。少なくとも自分が行っていた中古盤屋はほぼステレオ盤でした。
モノラル盤が主流ってのはリアルタイムの話で、その後の再発でステレオに置き換わっていったんだろうなと。
それらを買ってきて「Money」のイントロのギターが暴れているバージョンとか、「If I Fell」のブレスに失敗するバージョンとかを聴いて興奮してました。
あと「Help!」はモノラルバージョンだとボーカルテイク自体が違うというのをレコード・コレクターズで知って探しに回ってたりしてました。

結局、2009年にビートルズBOXとしてニューリマスター盤でリリースするので、モノラル/ステレオの全バージョンを聴くことができるようになったけどそれまではこれらの音源はCDで聴くことは出来なかった。

この頃が一番稼働率が高かったかな。

ただ、まあそうは言っても今持っているレコードプレーヤー自体安物なので、頻繁に使うわけではありません。
自分の聴き方としては音質云々というよりは、当初はレコードが安かったから → レコードでしか出ていなかった音源を聴くために使っていた、です。
CDやデジタル音源があるならそっちを聴きます。家の環境でCDを超える音が出てくるとは思えないから。


まあ、そうは言ってもグッズ的なノリでレコードを買うことはあります。
最近だと、「クリスマス・イブ」の2020年バージョンの7インチシングル、「プラスチック・ラブ」の12インチを買った時に稼働したくらい。


で、SOFTLYのアナログ盤も大人気で手に入らない、という話があって、それ故オークションサイトに高値で転売されていたりします。
ということで再生産することになったらしいのですが、これに文句を言う人もいる。

wmg.jp


「完全生産限定盤って言ってたのになんで再生産するの?」みたいな意見ですね。
「なんで」と言われても、転売ヤーの餌食にされて高いモノ掴まされているから、じゃないですかね?

「完全生産限定盤」だからこの人は買ったのか?
「完全生産限定盤」じゃなかったら買ってなかった?
「完全生産限定盤」だと希少価値があるから慌てて買った?

自分の音楽の購入の仕方として、これはのちのち価値ありそうだから買っておこう、みたいな発想はないのでちょっと理解に苦しみますね。

「クリスマス・イブ」の2020年バージョンは限定盤でしたが、別に後から再生産されても、買える人が増えて良かったですね、としか思いません。

なんで「完全生産限定盤」が再生産されて怒るのでしょう?それはすなわち転売ヤーと同じメンタリティに思えてしまいます。