ご無沙汰しております。久しぶりの更新。
ダイノジのお二人がやっているYouTubeでエルヴィス・コステロが取り上げられてたのでちょっとコメント。おそらくニューアルバムリリースの前ということで取り上げられてたんでしょうね。
内容は入門編なので、特にマニアックなことはないんですが、こうやって取り上げられてたのは素直に嬉しいですね。
TMネットワークやボウイの回とのテンションの違いは気になりますが…笑
多分「好き」のレベルが、ミディアムくらいなのかな。自分の場合のXTCみたいな。好きだけど全部知っているか、聴き込んだのか?語れるのか?と言われるとそこまでじゃない、みたいな。そんな感じに思えたけど、まあ別に良いんです。紹介する人自体がかなり少ないので。
片寄さんくらい語ってくれたら何も言うことないんですが。
ただ、ダイノジのお二人もそうですが、みんな言う話でちょっと分からなかったのが、コステロの声がミスチルの桜井さんに似ている、というところ。これ、具体的にどのあたりなんですかね?僕は今までそんなふうに思ったことがないので・・。昔の吐き捨てるような歌い方がちょっと似ている箇所もあるかな?とは思うけど、キーも声質も違うのでなんとも・・・。ただ、高校生の頃に今の嫁さんに聴かせたらミスチルそっくりとは言っていたので聴く人によってはそう聴こえるのですかね?
もう一つ、(ジャルジャルの昔の漫才じゃないが)イントネーションが気になる。
エルヴィス・コステロのエルヴィスの部分。
エルヴィス(↑↓↓↓)じゃなくて、エルヴィス(→→→→)だと思うわけですよ。
プレスリーの場合は、エルヴィス・プレスリーと続けて言う場合のエルヴィスは(→→→→)なので、それと同じになると思う、というかずっとそう発音していた。
で、エルヴィスだけで発音する場合はもちろんエルヴィス(↑↓↓↓)になると思うんですが、コステロの場合、誰のことを言っているのか紛らわしいのでわざわざエルヴィスとは呼ばないわけですよ。普通は、コステロと言う。ということになると、エルヴィス・コステロを示す時に、エルヴィス(↑↓↓↓)って発音が出ることはないです、僕の場合。
昔、コステロとの馴れ初めを書いたのですが、YouTubeの中でもボウイに触れていて、氷室京介がAccidents Will Happenをカバーしていることに触れてます。自分と同じですね。
自分の場合は、その後に、本の中でビートルズについてコステロが言及しているのを見たり、布袋寅泰のRadio Pleasure Boxという本でコステロに言及していたり、たまたま買ったポール・マッカートニーのアルバムの共作者にコステロがいたりと偶然が重なり、たまたま入った中古CD屋でコステロの中古CDが大量にあったことでコステロ道に入ったわけです。(1992〜1993年くらいのこと)
動画の中で大地さんが言っていた通り、その時に買ったコステロのCDは、90年代でもまだマニアックな存在で、旧譜はタワレコで、歌詞カードのないペラペラの見開きジャケットのやつ(コロムビア盤)または、ライコディスクのリイシューで、コステロが書いたライナーノーツがあって(もちろん英語)、ボーナストラックがぎっしり入っている輸入盤。
たまに日本盤もあるんだけど、それは日本盤という体で作ったものじゃなくて、輸入盤に、機械翻訳っぽいちょっと怪しいフォントの冊子が封入されているという代物で、洋楽アーティストの日本盤って感じじゃなかった。
(追記)
改めて調べてみたら、配給元はMSIという会社で、帯付き輸入盤というものですね。
例えば「Armed Forces」は2002年に日本国内だとEdsel/Rhinoの輸入盤として購入可能でしたが、そのちょっと後(数ヶ月後)に帯付き輸入盤が発売。Edsel/Rhinoの輸入盤に、上から帯を被せて歌詞対訳を添えて、というものでした。
Armed Forces MANUS 103 - The Elvis Costello Wiki
こんなこと書いたらアレですが、帯のクオリティが海賊盤みたい。
ちなみにこのアルバムは2年後の2004年に日本での配給元がビクターとなり、めでたく国内盤として発売されますが、その時の帯がこれ。
File:VICP 62705-6 OBI.JPG - The Elvis Costello Wiki
2000年代のリイシューはビクターからもかなり遅れてリリースされたのですが、1990年代のリイシュー(Rykodisc/Demon)は国内盤は出てないです。自分が聴き始めたのが1990年代のリイシューだったので、輸入盤かもしくは怪しい輸入盤しかなくて、これがもう、メジャーなアーティストじゃないなっていう雰囲気がプンプンしてたわけですよ。当時、ビートルズのアンソロジーとかリイシューやらガンガン出てましたが、ああいう立派な装丁のものじゃなかった。
コステロで一番好きな曲として「Everyday I Write The Book」を挙げる人は大地さんの他にもたくさんいますが、これがベストに上がるのは時代的な背景なのかな?
僕も好きな曲ではありますが、ベストがこれかと言われると、自分とはちょっと違うかな。
ダイノジのお二人は1972年生まれなので、中2くらいの頃は、1986年ですね。この頃はコステロ史だと、Blood & Chocolate とか King Of America のあたり。「Everyday I Write The Book」は1983年なので、お二人が小学生の頃のヒット。まあ、ちょっと遡るけど、耳に入ってはいたのかなと。
逆に自分が聴き始めた頃はコステロの曲すらテレビやラジオでも全然流れてこない。それこそ、大地さんと同じで氷室京介が入り口でした。ちなみに氷室京介がカバーしたのは1990年なので、そこで知ったということは Spike が出た後くらいですね。
もうちょっと後の時代になると、ミスチルがPVでパロディやったり、とくダネで「Veronica」が流れたり、キムタクの「ビューティフル・ライフ」でワンフレーズ流れたり、「She」「Smile」がヒットしたりして、お茶の間でも割と耳にするんですが、僕が興味を持ったのは空白の時代。しかもほぼ発売順に聴いていったので、かなりフラットな状態で聴いていったわけです。
ボウイは1987年解散でしたが、1991年あたりまではかなり影響力があって、クラスの中では解散済みボウイ派と現役X派に分かれてました。
僕を含めボウイ派のコアな人は、ルーツ探りの旅に出るのですが、最初に手を出すのはデヴィッド・ボウイとT-REXのグラムロック系なんですね、大抵。ほとんどの人はそこで止まる。そこから先に行く人は、コステロとかスクイーズとかXTCあたりのUKニューウェーブに入っていく、みたいな感じ。ボウイからグラムロックに行く人は1割くらい。そこからUKニューウェーブに行くのは更に3割くらいかなという印象でした。
90年代当時、洋楽を聴いている人でもコステロを聴いていた人は見たことがなかったです。洋楽はやっぱり時代的にはHR/HM中心の時代から、ブリット・ポップとかメロコアに差し掛かる頃。ブリット・ポップ・メロコア勢はコステロ好きだとは思うんですが、それが日本まで届いたかというと、多分届いてないですね、当時は。
なので、本当に聴いている人が少なかった。まだXTCのほうが多かったんじゃないかな?奥田民生が紹介していたし・・・。
今はそこまでマニアックだとは思わないけど、まあでも、名前を知っている人は少ないですよね。