俺の記憶ストレージ Part 1&2

寂しさは琥珀となり密やかに輝き出す

サンダー Part16:ルークソロ「El Gringo Retro」

 

エル・グリンゴ・レトロ

エル・グリンゴ・レトロ

 

 

 サンダー解散後、各々別々の活動を行いました。

 

ボーカルのダニー・ボウズは、かなりいろんなことをやったそうです。自営業の塗装工としてペンキ塗りをやったりしていましたが、そのうちマネージメント業をやりだします。

ギタリストで、メインソングライターだったルーク・モーリーはソロアルバムの作成に着手。

もうひとりのギタリスト、ベン・マシューズはレコーディング・エンジニアへ。

ベーシストのクリス・チャイルズはドラムのハリー・ジェイムズと行動を共にし、カバーバンドやら、ブルースバンドやらで演奏。

 

そのうち、ルークのソロ・アルバムのレコーディングにダニー以外のメンバーが呼ばれてレコーディングされたのが、名作「El Gringo Retro」になります。

レコーディング時期は2000年の8月〜9月。

 

サンダー界隈でも最高傑作と言っても良いこのアルバムに私は心底感動し、色んな人に勧めていますが、未だに知る人ぞ知る隠れた名盤扱いなのが悲しい。全然違うジャンルなのにレビューしてくれたBurrn誌でさえ、2012年頃の「ギタリストのソロ・アルバム」という特集でこのアルバムをスルーしてしまうくらいの影の薄さ。

何度も書くとしつこいので、繰り返しませんが、自分の思いは以下の記事に託しました。

 

shintaness.hatenablog.com

 

このアルバムのリリースが2001年の3月。

www.discogs.com

日英で発売されました。これの日本公演も3公演行われています。

 

やはりこの頃の曲で特筆すべきは「Loving You (is all I can do)」でしょう。「ハードロック」バンドにいた人が書いたとは思えない曲。

 

www.youtube.com

 

この曲のコード進行はこれです(YAMAHAのChord Trackerの力を借りて採譜しました)。

 

Loving You (is all I can do) / Luke Morley

● Intro
A - C#m7 - DM7 - Dm7
A - A - A - A

 

● A-Melo
A - C#m7 - DM7 - Dm7
A - C#m7 - DM7 - Dm7

The moment that I set eyes on you. Something changed inside me.
There in your smile I saw the truth.
Like a light that was guiding me home.

 

● B-Melo
CM7 - FM7 - Dm7 - G7
CM7 - FM7 - Esus4 - E (1 times only)

Oh baby, I was stumbling through life all on my own.
'Til you saved me from being alone

 

● Chorus
DM7 - C#m7 - F#sus4 - F#7 - Bm7 - Bm7onE
DM7 - C#m7 - Em7 - DM7 - Dm7 - Bm7 (2 & 3 times only)

Loving you is all I can do, to show you the way that I feel
Cos I'm mad about you.
Loving you is all I can do for all my life.

 

● Interlude
C#m7 - F#m7 - Bm7
C#m7 - F#m7 - Bm7
C#m7 - F#m7 - Bm7
C#m7 - F#m7 - Bm7
A - C#m7 - DM7 - Dm7

 

● Outro
A - C#m7 - DM7 - Dm7

 

 
こういうコード進行自体、サンダーの頃はあまりなかった。スイートソウルなコード進行。やっぱりセブンス・コードは偉大だなぁと。

好きなコード進行は、まずイントロとAメロ。特にルート音Dのままでメジャーセブンスからマイナーセブンスに移行する DM7 - Dm7 の流れ。
あとサビの後半の Em7 - DM7 - Dm7 という流れ。この DM7 - Dm7 はイントロと同じですが、その前に Em7 が入ってくる。もう堪らんですね。

 

1曲目もサンダーの頃はなかった雰囲気の曲で、こういうジャンルってなんて言うのか分からないけど、広義のAORなのかな。

「Go With The Flow」

 

www.youtube.com

 

このアルバムのリリース後、2001年の5月に日本公演、6月に英国で公演されました。

その時の日本公演での演奏が「El Gringo Retro」のデラックス・エディションに追加収録されてます。

 

www.youtube.com

 

ところで、サンダーは1996年〜2000年にかけてはビクター(JVC)からリリースされてましたが、このアルバムと、Bowes & Morley はなぜか東芝EMIなんですね。で、サンダーは2003年に再結成アルバムをリリースしますが、これがビクター(JVC)になります。2004年には Bowes & Morley は2枚めのアルバムを出しますが、これがまた東芝EMIなんですね。グループはJVCで、ソロ系はEMIだったんですかね。

 

それが、なんでかというと、それは僕にはよく分からないのですが、東芝EMIの森俊一郎さん(ビートルズ・アンソロジーシリーズや「1」を手掛けた方)という方が関わっているんじゃないかと思います。Bowes & Morley の1作目はこの人が促して作成された、という話はサンダーのストーリー本にも出てきます。ルークのソロもこの人が噛んでるんですかね、やっぱり。日本から結構良いギャラをもらった、とかルークがどこかで言っていた気がします。

 

ウェブページの中でも森さんは、

ちなみに僕がとても好きで良く聴いている「単体もの」アーティストは80年代のブリティッシュ・ロックで「サンダー」のベストですね、今は。

なんて言ってます(2001年の2月頃の発言なのでちょうどルークのソロ発売後)。「80年代」ってのが気になるけど。まあ確かにデビューは89年ですが、主要活動時期はほぼ90年代。

 

www.ewoman.co.jp

 

で、この翌年、ダニーとルークのコンビが復活します。(続く)