今までタイトルに「サンダー史」と書いてきたけど、(ロッキンオンじゃないけど)自分語りも多いし、史ってほど網羅もするつもりもないし、史じゃないことも書きたいので「史」はやめました。
ということで、1st「Backstreet Symphony」から漏れたものをまとめ。
「Backstreet Symphony」に収録されていたのは全部で11曲ですが、シングルB面オンリーの曲もこの頃が多く、後から収集するのにはなかなか苦労しました。1999年に「The Rare, The Raw And The Rest」というBサイドシングルコレクションが出ましたが、ここにも入ってない曲がほとんどです。
そもそも1988年〜1990年あたりはリリース媒体の変革期で、ちょうどその頃小学生から中学生に変わる頃なのでよく覚えてますが、1988年ころまではアナログ(その頃はアナログとは言ってなかった、レコードと言っていた)がまだ主流だったのに、翌年になると8cmCDシングルとアナログの併発が多くなり、1990年になるとほぼアナログをやめていて8cmCDシングルだけ、みたいな状況でした。まあこれは日本の状況であって、サンダーの場合、1995年くらいまでにようやくCDオンリーになりました。
この頃のサンダーもCDと7インチ、12インチ、カセットテープと多岐に渡るフォーマットの上、収録曲も変わります。さすがに8cm CDはないですが。しかもブレイクしたばかりで商機とばかりにリリース乱発してたので、この頃の音源はまあまあ多い。マルチフォーマットがAKB商法として批判されてたことがあったけど、そんなもの昔から海外でもやってたことです。
自分がサンダーに興味を持ったのは3rd以降の1995〜1996年あたりなので、当時後追いで既に販売完了した旧譜を手に入れるのは至難の技でした。DiscogsとかeBayどころかインターネットも一普及してなかった頃で、その頃の自分は中古盤店に足繁く通い、たまたま見つけたレア盤をゲットする、とかそんな方法しかありませんでした。自分がヤフオクを始めたのは1999年ごろで、ここでようやくレア盤が見つけやすくなりましたが、ただアナログ盤は送料が高すぎて躊躇して買えず。ようやく買ったのが2008年頃で、eBayでまとめて買いました。
1stシングル「She's So Fine」の12インチに入っていた「Another Shot Of Love」はどういうわけかライブバージョンしかありません。ポップで良い曲だと思うんだけど。この音源自体はコンピレーションなどに収録されていたり、「The Rare, The Raw And The Rest」とか、日本盤の「Backstreet Symphony + "Live"」という2枚組に入っていたので入手は困難ではないです。
2ndシングル「Dirty Love」のカップリング「Fired Up」も、日本盤自体が存在したため、日本国内でも入手は比較的容易でした。中古盤店で今でもたまに見かけます。この曲はアップテンポなだけでサビが弱くてパンチ力にいまいち欠けます。アルバムから落ちたのも理解できます。だけど当時は結構ライブで演奏されていました。サンダーには珍しく、ライトハンド奏法が出てきますが、このプレイはベン・マシューズによるものです。
ちなみに、ストーンズの「Brown Sugar」のカバーが収録されてますが、これが凄い。上手い。サンダーはストーンズのカバーをたくさんやってますが、全部本家より上手い。まあオリジナルがそもそもアレなんで、上手くなって当たり前ではあるけど。
3rdシングル「Backstreet Symphony」には「No Way Out Of The Wilderness」というカップリングが存在し、これは英国内でしか流通していないため、入手が難しいものでした。私は2008年頃にeBayで英国から取り寄せました。インターネット普及前にこれを入手するのはかなり難しくて、英国に飛ぶか、ロック専門の輸入盤店に取り寄せを依頼するかしかなかったです。その輸入盤店も、新譜ならまだしも発売から数年経ったものはもうほぼ買えない。これも2ndアルバムに入ってそうな感じの曲ですが、ほとんど印象に残らない曲。これまたアルバムから落とされてもしょうがないかと。
4thシングルは「Gimme Some Lovin'」でしたが、「I Wanna Be Her Slave」と「Until The Night Is Through (Dance, Dance, Dance)」がアルバム未収録ですが、後者はなんと限定盤の10インチカラーディスクにしか収録されてない。まあ高価なわけじゃないんですが。これも2008年頃eBayで購入。裏ジャケには1ヶ月後のモンスターズ・オブ・ロックへのコメントが「See Them Live At Donington August 18」と記載されてます。「I Wanna Be Her Slave」は、リフ主体のホワイトスネイクみたいな曲で、まあこれもアルバムから落とされるなぁという感じ。個人的にはサンダーのリフ主体の曲ってあまり好きじゃないんですよね。BURRNのレビューなんかでは「かっこいいリフもサンダーの曲の一部のはずだ」なんて書かれたことがありましたが、比率でいうと、リフがない曲の方が良い曲多いと思います。「Until The Night Is Through (Dance, Dance, Dance)」は結構好きです。ただ、アルバムに入っていても印象が薄いかも。
新装した「She's So Fine」のカップリングには「I Can Still Hear The Music」という曲が。これも日本だと入手困難でした。こちらもeBayで購入。「I Can Still Hear The Music」も悪い曲ではないです。ただちょっとテラプレイン最後期みたいな曲。テラプレインからサンダーに以降する頃は、「Moving Target」からも脱却して、ロックともポップともどっちつかずな曲があったりしましたが、そんなノリの曲。アルバムに入れなかったのはこの中庸さが原因なのかなと。
ただ、頑張って集めたこれらの音源はその翌年の2009年にBackstreet Symphonyの2枚組によって全部収録されます。嬉しいんだか悲しいんだか。「Until The Night Is Through (Dance, Dance, Dance)」はアナログオンリーだったので初CD化ってことで良しとしましょう。
そして時を経て、全部Youtubeのサンダー公式にアップされるという始末。まあ、僕が集めた頃はまだYoutubeが出てきて2年目くらいのころだったのでしょうがない。
それと、2005年頃に日本ではEMIが旧譜にボートラを入れてリイシューしましたが、この辺の曲は日本でしかリリースしていないため、英国のファンは僕と同じ思いをしていると思います。
収録曲はエルトン・ジョンのカバー「Saturday Night's Alright (For Fighting)」と、「Broken Home」というデモ。
ジャケットが2ndになってますが、1stに収録されてます(UPした人間違ってる)。
これは結構好き。録音時期は1990年の9月ごろで、1stアルバム後のデモセッションらしい。モンスターズ・オブ・ロックのちょっと後の頃ですね。ただ、ルークはこの曲を作ったことも録音した事もまったく記憶にないと言ってます。