俺の記憶ストレージ Part 1&2

寂しさは琥珀となり密やかに輝き出す

PlanBee/MasterBee

ということで、今回は本当にバービーボーイズのことを書きますよ。

 

このブログでたまにバービーボーイズのことを書いてきましたが、ちゃんとは書いてなかった気がする。

 

バービーボーイズとの出会いを振り返ると、出会いはある学園ドラマでした。

自分が中1の頃(1989年)、「愛しあってるかい!」という最高視聴率26%の人気学園ドラマがありました。
学園ドラマと言っても主人公が先生側で、男の教師が、陣内孝則柳葉敏郎近藤敦、というミュージシャントリオ。
女教師に、小泉今日子がいて、主演は一応陣内孝則なんだけど、小泉今日子とのダブル主演みたいなドラマでした。
主題歌も、小泉今日子の歌うフィンガー5のカバーの「学園天国」でしたし。なので、自分にとっての学園天国はKYON2バージョンのほうが馴染み深い。

このドラマは、かなり見てました。この世界観に憧れがありました。

これより遡ること3年前、週刊少年ジャンプで読んだ「きまぐれオレンジロード」みたいな、学園ラブコメものを見て、中学に入ったら、彼女とかできるのかなー、ドキドキするなーとか、か淡い期待を持っていたんだけど、当時はヤンキー全盛時代。運動神経も悪く、ヤンキーでもなかった自分は、スクールカースト(※しかし、当時そんな言葉はない)だと下のヒエラルキーにいて、鬱憤が溜まった日々を送っていて、そんな中見たこのドラマに、「こんなふうにならないかなぁ」と思っていたのを思い出します。
ただ、ドラマの内容は殆ど記憶にないです。アームレスリング大会みたいなのがあったのは覚えてます。

この番組、陣内とギバちゃん、K2はこの頃から有名だったのですが、近藤敦って人は殆どの人が「誰?」と思ったと思います。「バービーボーイズKONTA」と知ったのはこの時で、この時は「バービーボーイズ」って名前はなんとなく聞いたことあるけど、この人がそうなんだなぁ、という感覚でした。

 

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※ この動画はSPなので90年放送でしたが、本チャンは89年放送でした。

 

実は同時期に明治チョコレート「BODY」というCMがやっていて、このCMソングがバービーボーイズの「三日月の憂鬱」で、サブリミナル的に頭に刷り込まれていたようです。

 

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実際に「三日月の憂鬱」のシングルを聴いたのはこれから1年後くらいの1990年の秋〜冬あたりのこと。友達に「三日月の憂鬱」の8cmCDシングルを借りて聴いたら「あー、これ知ってるわ」となり、そこから部屋のバブルラジカセ(※しかし、当時そんな言葉はない)で、ヘビロテしてました。バービーボーイズの音楽を真剣に聴いたのはこれが最初でした。当時は楽器をやっていなかったので、音楽の技術的な凄さはもっと後になって気づいたのだけれど、とにかくかっこいいなと思ったものです。

時代的には、ラストアルバムが出た頃で、「ノーマジーン」「勇み足サミー」「あいまいtension」なんかは、ラジオのベストテン番組で聴いてはいたんですが、真剣に聴いたのは「三日月の憂鬱」でした。

その後、音楽番組のダイジェストで流れた「目を閉じておいでよ」を聴いて、「これも知ってるぞ」とか、なったんですが、当時はバービーボーイズをそこまで聴いていたわけじゃありません。

 

当時のバービーボーイズは、歌詞の世界観も相まって、僕の世代からすると自分よりも3つ上くらいのお兄さんが聴いているような雰囲気で、友達で持っている人は少なかったので、そんなに流通もしてなかったんです。むしろ、それよりも前に解散したBOOWYの方が、中学生受けが良い音楽なので、世代的には上にも関わらず、まだまだ流行っていました。

そんな感じのまま、真剣に聴いたのは「三日月の憂鬱」の1曲だけという状態でいつのまにか解散していた、という感じです。バービーボーイズの解散は1992年ですが、最後のリリースは1990年で、バンドブーム終焉と同時にいつの間にかいなくなっていた・・・という感じです。自分が音楽を聴き始めたのはバンドブーム最後の方ですが、1991〜1992年あたりから個性的なバンドがテレビ・ラジオからフェードアウトし、その代わりに没個性的なビーイング系バンドが席巻していったことが我慢ならなかった時期でもあります。COMPLEX、ジュン・スカイ・ウォーカーズゴーバンズ、ジッタリン・ジン、リンドバーグプリンセス・プリンセスTMネットワークユニコーン、その中にバービーボーイズもいました。

その後、各人の露出も少なくなり、バービーボーイズのことを意識することはほとんどなくなりました。例外的に杏子さんは地元FMのNORTHWAVEで長年レギュラー番組を持っていたこともあり、よく声は聞いてました。さらに福耳の「星のかけらを探しに行こう Again」はスマッシュヒットしたこともあり、杏子さんだけはよく名前を聞いた印象があります。

 

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※ちなみに、エンリケ浜崎あゆみのバックバンドにいたってことは後年知りました。

 

そして月日は流れ、18年後の2008年。仕事中にラジオから流れてきたのはバービーボーイズ。その時流れてたのはなんの曲だか忘れましたが、「目を閉じておいでよ」か「女ぎつねon the run」あたりだったのかな。ちょうどその頃よく聴いていたのはポリスで、アンディ・サマーズによく似たサウンドが気になって、ベストアルバムを借りて聴いてみたら、これが凄いのなんので。「三日月の憂鬱」をあんなに当時は聴いていたのになんでもっと掘り下げて聴かなかったんだろう、と過去の自分を責めました。

そうこうしている間に、スマスマにバービーボーイズが出演したり、ライジングサンロックフェスティバルに出演したり、とちょっとだけ盛り上がったのがこの頃。僕もこの時のライジングサンはバービーボーイズ目当てで見に行きましたし、この頃に紙ジャケット仕様のオリジナルアルバムを全部揃えたりと、にわかにバービー熱が高まってたんですが、バービー自体はライブだけで、そのままフェードアウトしたんです。

同時期のバンドにユニコーンがいますが、ユニコーンもなんと2009年元旦に突如復活。復活後はコンスタントに作品を発表してますが、バービーボーイズはライブだけで、作品の発表はないままでしたが、今回とうとう発表された、ってのが今回の作品。

 

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・ぼくらのバックナンバー

 

イントロこそブギーのオーソドックスなパターンで、ちょっとショート寸前みたい。ただ、これは完全にバービーですね。新機軸っぽいところといえば、サックスソロの前のウニョウニョ言ってるキーボード?ギターシンセかもしれない。ライブのセトリではアンコール1曲目という重要な位置。「ヴァレリー」と共に今後重要なポジションの曲になりそうな予感。

 

・無敵のヴァレリー

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これが今回のアルバムで先行配信された曲で、ほぼ先行シングルみたいな扱いで、PVも作られました。

この前、AbemaTVの「新しい地図」とのコラボでも披露されてましたが、SMAPのファンとバービーのファンが混在してコメントしてるからなかなかカオスでしたが、新曲にも関わらず「この曲懐かしい」なんて書いてる人がいて、大滝詠一の発売前の「Each Time」を聴いて、女子高生が「懐かしい」と言ったってエピソードがあるんですが、それを思い出しました。どちらにも言えるのはやっぱり前と全然違うものを作ったわけじゃないってこと。
バービーボーイズというのは真空パックで保存されていたのかな?というくらい、こちらが期待するものがそのまま出てきました、という曲。しかも焼き直しとかセルフパロディ的な感じでもないんですよ。普通に30年近くのブランクなく、新曲きましたねー、という。
正直言って、当時の未発表曲です、と言われても「嘘でしょ?」とはならないほど、昔のバービーボーイズのまま。

変わってないこと=進歩してない=悪、捉える人、音楽評論家みたいな人に多いんですが、別にそんなことないと思うんです。そもそもバービーボーイズ自体、デビュー時からかなりオリジナリティが強いグループで、もうそれだけで充分だと思うわけ。

しかもオリジナリティが強すぎて、この30年ほどこういうサウンドは全然無かったわけですよ。バービーボーイズはフォロワーがほぼ存在しない。色々と難しいバンドなんです。まず編成が普通じゃない。男と女のツインボーカル。大体そういうのって演歌か歌謡曲なんですよ。さらにソプラノサックスがいる。ついでにギターコードが気持ち悪いテンションコード連発で、コピーしようにも難しいし、模倣して曲を作ろうとしてもかなり難易度が高い。イマサはポリスのアンディ・サマーズからの影響が強い人で、サウンド面ではかなり似ていますが、コードボイシングなんかの巧みさはイマサの方が上だと個人的には思っている。その割に、グレートなギタリストランキングに名前が出てこない(なんと、日本人に限ったランキングでも出てこない・・・みんな耳どうかしてるんじゃないの?)始末で、これはひとえにフォロワーが少ないというところに起因すると思うんです。

その中でも椎名林檎とかOKAMOTO'Sなんかは彼らをリスペクトしている少ないミュージシャンですが、曲単位で言うと、ポルノグラフィティの「痛い立ち位置」という曲なんかはかなりバービーボーイズに近かったり、グループ魂も「片付けられない7Days」っていうバービーボーイズのパロディ曲を出したりはしてますが、逆を言うとここまで個性が強いと、バービーボーイズっぽい曲をやってもバービーボーイズにしか聴こえない。

なので、おおよそ平成の時代はバービーボーイズ的なものが不在だったわけですね。そこに当時のバービーボーイズのまま帰ってきても何の違和感もなくそのままハマるという構図になっているのかなと。

で、この曲ですが、イントロのコードストロークは少しアルペジオ気味で、カリプソ風な奏法を言えなくもない。で、カリビアンライフって曲もあって、裏テーマはカリブなのかな?と勝手に思ったりしてます。歌詞は「ヴァレリー」に恋したけど、結局その子のことは何もわからんかった、みたいな話で、昨今のアイドルビジネスに対する揶揄なのかなとも思いましたが。

ちなみに「まかせてtonight」というラジオでの会話によると、イマサさん曰く「ヴァレリー源氏名」のようで、コンタさん曰く、「源氏名源氏物語で出てきた名前を付けたから源氏名というが、源氏物語ヴァレリーという名前は出てこない」とのこと。「ただし、ヴァレリーの語源のヴァレリアは恵みを与える人という意味」だと言うと、なぜか歌詞を作ったイマサさんが「へぇー」と感心してました。

 

・CRAZY BLUE 
CRAZY BLUE

CRAZY BLUE

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これは厳密に言うとライブバージョンとしては10年前のライブDVDで発表済みで、その時は「CRAZE BLUES」というタイトルでした。そのライブで新曲としてやったけど、あまりウケなかったらしく、イマサさん的にはそれがトラウマで、このアルバムでレコーディングすることには消極的だったとのこと。これがウケてれば、あの時アルバム作ってたのかな、という気がしないでもない。ただ、その音源を聴くとやっぱりなんか演奏に覇気がない気はします。特にリズム隊は淡々と演奏しているだけで、なんだかデモバージョンというかリハーサルテイクみたいな印象が拭えない。その上、新曲で、よく知らない曲となるとどうノッて良いか分からなくなるし、しょうがないかも、と思ったり。しかし、この新録テイクはかなり良いです。これまたバービーボーイズお得意の歌謡曲路線で、またまた未発表曲です、と言われても信じるレベル。ちなみにリフがジューダス・プリーストの「ブレーキング・ザ・ロー」に似ていたりします。

 

・カリビアンライフ 
カリビアンライフ

カリビアンライフ

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イマサが見た夢をもとに作った曲らしい。その夢はタランティーノより面白い夢だったようですが、一番おもしろいところは歌詞としてはオミットしたとのこと。イマサの歌は上手いわけじゃないですが味わいがあります。イマサが歌ったといえば「クラリネット」ですが、あれも面白い曲ですね。僕の知り合いの美容師さんとイマサの話をすると、かならず「クラリネット パララン ポロロン ピーポー」というフレーズが出てくるくらい印象に残る。この曲は、割と新機軸というか過去にこういう感じの曲はなかった気がします。牧歌的で、ポール・マッカートニー的というか、パブロック的というか。基本的には循環コードで少し展開はあるけど、曲調でホッコリ、歌詞でドッキリ、暗闇でドッキリ、暗闇でダンス、みたいな感じ。

 

・あいさつはいつでも 
あいさつはいつでも

あいさつはいつでも

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CD盤「PlanBee」には入ってなくて、アナログ盤と、配信限定の「MasterBee」に収録。これ、曲もギタープレイも好きな曲ではあるんですが、なぜ再録したのか謎な曲。「3rd Break」だとカセットテープ盤だけに収録されてる曲ですが、その後のリイシュー盤には入ってるので。

 

・翔んでみせろ
翔んでみせろ

翔んでみせろ

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これは公式にはライブバージョンしか音源が存在しておらず、にもかかわらず超有名な曲でようやくレコーディングバージョンが世に出た、ということになります。ライブテイクですか、というくらいの迫力のあるバージョンで、コンタの血管が切れそうです・・・。個人的にはもうちょっとギターがクリーントーン気味の方が好きですが。あと、ギターだけじゃなくて全体的に録音レベルがピーキーな感じですね。オーディオ的に良い音ではないかもしれないけど、音楽的には良い音。迫力があります。

 

・まかせてTonight 
まかせてTonight

まかせてTonight

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これは今回のコンサートのお土産として配られたレア音源なのですが、あっさり配信でリリース。まあ、行けなかった自分には大変ありがたいリリースではありますが。
これも古い曲で、レコーディングバージョンどころかライブバージョンも世に出てなかったけど、10年前のDVDにショートバージョンが収録されました。結構ポップな曲でなんでこれ今まで隠してたんだろ?と言う曲。なんかね、80年代の吉川晃司みたいな。

 コーラスのフレーズが聴いたことあるフレーズで、なんだったっけとしばらく考えたんですが、よくよく考えたらロング・トール・サリーだった。

 

・キッズアーオーライ
キッズアーオーライ

キッズアーオーライ

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これもアナログ盤とMasterBeeのみに収録。
これ、Whoのカバーかと思ったら違った。カリビアンライフのコンタヴォーカルバージョンでした。アレンジもかなり違います。カリビアンはどうやらラジオでの話を聴くとファーストテイクのデモ的なバージョンらしい。こっちは作り込んでる感じ。その上で何故デモテイクを流通の多い方のCDに入れたんだろう?という疑問も湧きます。さらにインタビューだとレコーディングの最後に出来たので、仮歌のまま入れたとのことでしたが、じゃあこのバージョンはいつ録音したんでしょう?色々謎の残るテイクです。

なんかこういう謎があるのも昔っぽくて良いなぁ。同曲異バージョンがあるのも昔っぽい。米米CLUBのSHAKE HIPのジェームズ小野田バージョンとカールスモーキー石井バージョンみたいな。

 

ということで、オリジナル盤は5曲、配信盤でも8曲とかなり少ない。ミニアルバム並。このアルバムのための新曲はわずか3曲。まあ、良いんですけど。捨て曲は全くありません。打率的には10割。「MasterBee」でも30分。だけど、このくらいの長さで良いんですよ。昔のアナログ盤なんて8曲〜10曲だったし、それくらいしか集中できないし。

 

次あるんですかね?期待して良いんですかね?

 

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