俺の記憶ストレージ Part 1&2

色事を担当する色男

アトラクションズ関連のいろいろ

 あまり言及されにくいアトラクションズの色々をメモを兼ねて書いていこうかと。

 

余談ですが、アトラクションズという日本のバンドがいらっしゃるようで、アトラクションズでググるとそのバンドと東京ドームシティばかりが出てきて、エルヴィス・コステロのアトラクションズは全く出てきません。どうなってるんだグーグル。

 

・Mad About the Wrong Boy / The Attractions (1980)
Mad About the Wrong Boy

Mad About the Wrong Boy

  • アーティスト:Attractions
  • 出版社/メーカー: Demon Records UK
  • 発売日: 1999/05/11
  • メディア: CD
 

 

これは The Attractions 名義でリリースされた唯一のアルバム。曲はみんなで作っているけど割合としてはスティーブ・ナイーブが多め。「Brain & Hart」という作曲クレジットはスティーブ・ナイーブと嫁さんの変名クレジットらしい。ボーカルはスティーブが多いのかな?

 

1980年リリースなので「Get Happy!!」前後ですが「Get Happy!!」とはまた全く違う音像で、かと言って他の「This Year's」「Armed Forces」ともあまり似ていない。こんな事書いたらアレですが、コステロソング・ライティング能力のクオリティの高さと幅の広さと、歌の上手さがこれを聴くと分かるんです(笑)。

 

音像的にはXTCすごく似ているなぁと思います。これまたこんなこと書いたらアレですが(アンディ・パートリッジが好きな人には怒られるかもしれない)、特に初期のアンディ・パートリッジは歌があまり上手いとは言えなくて、B級くささが漂うんだけど、スティーブのボーカルも結構アンディ・パートリッジに近くて、歌っていうか、ボーカルという楽器みたいな(すみません)、あまり歌を聴かせようみたいな感じじゃない。XTCの初期、特に「White Music」「Go2」あたりが近いかな。

ただ、XTCの場合は初期でも「This Is Pop?」と「Statue Of Liberty」というスペシャル・キラーチューンがあるし、アンディ・パートリッジとコリン・モールディングはソング・ライティング能力はかなり高いと思うのでかなりその辺は大分違いますが、音像としては結構近いものがあるかなと。

 

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しかし、コステロも後にカバーした「Sad About Girl」など良曲もあります。でもやっぱりボーカルが貧弱で、コステロバージョンと比べてみると、やっぱりコステロってめちゃくちゃ歌が上手いんだなーとまたもや気付かされます。

 

これがコステロバージョン。

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アトラクションズバージョン。

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ちなみに、これは自分も所有しているんですが、ブックレットにはほとんど情報が書いてないんですよ。ギター弾いているのが一体だれなのか分からない。自分が買ったのは日本盤で、日本盤と言っても輸入盤にペラペラのライナーノーツと日本語で書いた帯をつけただけの怪しい日本盤ですが(コステロのバックカタログの日本盤はこんなのばっかり・・・)、そこで得た情報としては、このアルバムが出た当初、アトラクションズがコステロから独立するんじゃないかと噂されたとのこと。こういう情報は後追いの自分にとっては大変ありがたく、興味深い。仮にこれが売れてたら、そうなっていたかもしれないけど、ピート・トーマスに拠れば「売上10枚」とのこと(さすがにそれは嘘だと思うけど)。

 

「売上10枚」の引用元は以下の本。 

THE DIG Special Edition エルヴィス・コステロ (シンコー・ミュージックMOOK)
 

 

ナポレオンフィッシュと泳ぐ日 / 佐野元春 (1989)
ナポレオンフィッシュと泳ぐ日

ナポレオンフィッシュと泳ぐ日

 

 

佐野元春の「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」は、コステロニック・ロウ周辺のパブ・ロック系ミュージシャンを集めてロンドンで録音された作品。プロデューサーはコリン・フェアリーで、ドラムがピート・トーマス、ベースがキース・ファーガソンとブルース・トーマス、キーボードがボブ・アンドリュース、ギターがブリンズリー・シュワルツ。

 

余談ですが、バンド名にもなっているにも関わらず、ブリンズリー・シュワルツ(人)はなぜ影が薄いんでしょうね。

Wikipediaなんてバンドのブリンズリー・シュワルツに比べて、ギタリストのそれの記事の小さいこと・・・。

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ブリンズリー・シュワルツ(バンドの方)はニック・ロウがいた伝説のバンドみたいな扱いですし、彼がギタリストで参加したルーモアもグラハム・パーカーのバックバンド。

ボン・ジョヴィで、ジョン・ボン・ジョヴィが影が薄いみたいな感じですかね。そんなことありえますかねーと思ったら、そういうことは以外と結構あるみたいではあるんですが。

 

ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」でベースを弾いているのはキース・ファーガソンが殆どですが、1曲「愛のシステム」だけブルース・トーマスが弾いていて、ここだけ部分的な 2/3 アトラクションズ。1988〜1989年なので、アトラクションズは解散状態。

 

愛のシステム

愛のシステム

  • 佐野 元春
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

モダニスト~情熱のピストル~ / ナガハタゼンジ (1997)

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昔のレコード・コレクターズ読んでたら見つけました。

 

レコード・コレクターズ 1999年 6月号 [特集]エルヴィス・コステロ

レコード・コレクターズ 1999年 6月号 [特集]エルヴィス・コステロ

 

 

時代的にはリアルタイムにも関わらず、全く知らなかった。この頃、個人的にはコステロを一休みしていて、スティーヴィー・サラスとかを聴きまくっていたので・・・。

 

バックバンドが 3/3 アトラクションズ。曲は超初期のコステロのよう。

これより少し前にミスチルがシーソーゲームでコステロのパロディやってたりとにわかにコステロ・プチブームがあったんでしょうか。

ちなみにこの頃は1997年なのでアトラクションズは当然解散状態。

 

ナガハタゼンジさんは、カジヒデキスガシカオのようにカタカナミュージシャンですが、元々は漢字表記で、僕が大好きだった「ハイスクール!奇面組」のエンディングテーマを作った人だったようです(超驚愕)。

 

奇面組のテーマソングは、9割方後藤次利秋元康コンビで書かれていますが、当時おニャン子クラブの男版として「息っこクラブ」というグルーブがあり、そのグループの「ちょっと辛いあいつ」という曲がこの長畠ぜんじさんと秋元康コンビでの作品になります。

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個人的には、「うしろゆびさされ組」で埋め尽くされていた奇面組の曲の中、突然男のグループが歌っていることに結構驚いた記憶があります。だけど曲自体は好きで、今でもふと、「ラッシュアワーを人の流れと反対に歩けば」というワンフレーズをたまに口ずさんだりしてます。

 

で、Wikipediaを見ていたら結構面白いんですが、「息っこクラブ」自体は今では一般的にメジャーな人はいないのですが、オーディションには奥田民生織田裕二クリス松村も来ていたそうな。民生がこっち受かっていたら、ユニコーンはなかったかもしれない。

 

長畠ぜんじさんが「ちょっと辛いあいつ」を書いた頃はおそらく18歳くらい(驚愕)で、その後、松本隆の「微熱少年」で役者デビューしたり、当時組んでいたバンド「STEP」が伊藤銀次村松邦男コンビのプロデュースだったりと、はっぴいえんどシュガー・ベイブ界隈とのつながりもあったようです。今でも活動されているようで、Youtubeに動画が挙がっています。

 

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これはコステロ/ブリンズリーのPL&Uのカバーですね。

 

また何か見つけたら続く。