俺の記憶ストレージ Part 1&2

色事を担当する色男

デジタル・ミュージック

巷で言われる「デジタルミュージック」という言葉にかなり違和感を感じています。

例えばAmazonなんかは明確に「デジタルミュージック」を音楽ダウンロード方式、もしくはサブスクリプション方式で使用するフォーマットみたいな感じで使用してますが、ちょっとおかしいなあと。

Amazonに限らず、従来のアナログ・レコード、コンパクト・カセットテープ、ミニ・ディスクやコンパクト・ディスクの物理的な音楽メディアの対義語として、パソコンやスマホでデジタル圧縮音源をダウンロードする形態やその音源を「デジタルミュージック」と呼ぶ事があります。

しかし、CDやMD、DATなどは、記憶媒体にデジタル信号で記録されているわけです。それならそれもデジタルミュージックだろうと。ダウンロード方式だって、インターネット回線からダウンロードした後は、ハードディスクなりフラッシュメモリなり、はたまたサブスクリプションならRAMだったりするんですかね?一旦別のメディアに保管されるわけですから、これまた単に保存先のメディアが異なるだけの話で結局全部デジタル。人の耳に届く時はアナログ。これは全部同じです。

それに近い話ですが「CDは無圧縮音源」みたいな話もちょっと違和感がありますね。

そもそも、CDの元となるマスターを作る時でさえ、原音からするとデジタル変換する際には必ず劣化します。劣化というと言葉が激しいかもしれませんが、完全に原音に忠実ということにはならないです。必ず欠損します。CDはそこからさらにサンプリングレート、ビットレートを落として記録するわけなので、無圧縮であるはずがないです。

※そういえば昔、軽音楽部にいた時に、部室のMTRがアナログからデジタルに変わったことがあって、いち早く使っていたメンバーにこのことを説明してもあまり分かってもらえなかったんですよね。

今はハイレゾなんてのもありますが、CDよりも高いサンプリングレートの96kHzとは言え、デジタルですので、理屈としては原音と同じわけではありません。まあアナログでもそうなんですけど。

「CDが無圧縮」というのは、AACやMP3に対しての無圧縮という相対的な話として「無圧縮」と言ってるんだとは思いますが、字面通り捉える人がいると嫌だなあと。

※ ちなみに、1990年ごろ、TMN小室哲哉が当時最新鋭のシンクラヴィアという一億円くらいする録音機材(というか音楽制作ワークステーション?)を使っていて、何かの番組(夜ヒットだったかな?)で、原音より音が良いと言ってたのを聞いた記憶がありましたが、これはどういう事なのか、未だに分かりません。ノイズリダクションが優秀だったとか、そういう話?

ちなみに僕は家電量販店で聴き比べてもハイレゾと普通の音源の区別がつきませんでした。再生機器の問題か、ヘッドホンの問題か、雑踏の中で聴いていたせいなのか、はたまた僕の耳が単に悪いだけなのかは定かではありません。僕はCDで十分です。