俺の記憶ストレージ Part 1&2

色事を担当する色男

サンダーとアイズレーと

アイズレー・ブラザーズってグループは、ビートルズのツイスト・アンド・シャウトのオリジネーターってことで、名前だけは高校生の頃(1993年頃かな)から知っていた。

 

その頃はビートルズがカバーしていた、マーヴェレッツとかドネイズとかミラクルズ的な並びの50年代の黒人ボーカル・グループなんだな、とだけ思ってたんだけど、大学生の頃、友達にこれ良いよ〜と「3+3」のアナログ盤を借りたことがあって、そこに「アイズレー・ブラザーズ」って書いてあったのを見て、このアイズレー・ブラザーズとあのアイズレー・ブラザーズは同じグループなんだろうか?と思ったのだが、同じと分かった時には驚いた。だって全然違うんだから。

 

まあ、とはいえ、それ以上に深くアイズレー・ブラザーズを聴くことは無かったんですが、またファンク系のロックに系統した時に、よくアイズレー・ブラザーズの名前が出てくる訳ですね。例えば、バーナード・ファーラーのソロ・アルバムで「Pop That Thang」がカバーされていたりですね、サンダーのライブアルバムで「Hervest For THe World」がカバーされていたり、世には出てないですが、ボウズ&モーリーはライブで「That Lady」をやっていたりしていたのです。

 

そう、僕がアイズレー・ブラザーズをきちんと聴いたキッカケはサンダーなのですね。

 

サンダーのギタリスト、ルーク・モーリーのかつてのインタビューでアイズレー・ブラザーズに触れられていたので引用します。

 

(影響を受けたバンドについてのお話の流れで)

ブリティッシュ・ロックじゃないけど、ISLEY BROTHERSの「HEAT IS ON」(1975年)も影響を受けたアルバムだ。14歳のある晩、ラジオをつけたら素晴らしい泣きのギターが聞こえてきたんだ。当時、僕はギターに完璧にハマっていたんで、その凄いギターを聴いて「これって誰?」と思った。確か”Hope You Feel Better Love”って曲だったけど、あのギター・ソロは素晴らしかった。北アメリカ独特のファンキーなグルーヴがあって、ロナルド・アイズレーのヴォーカルはマーヴィン・ゲイと同じくらい良かったと思う。60年代のISLEY BROTHERSは伝統的R&Bバンドだったけど、そこに70年代風のヘヴィなギターとヘヴィなグルーヴを乗せ始めて、面白いことをいろいろやるようになったんだ。このアルバムは彼らのキャリアにとってターニング・ポイントになったんじゃないかな。凄くエキサイティングだし、思わず踊りたくなってしまう!(笑)それに僕の大好きなバラード”For The Love Of You”が入っている。素晴らしい曲で、聴く度に泣いてしまうよ。僕はどんなに頑張っても、あんなに美しい曲は書けないと思う。

(この後、スティーヴィー・ワンダーのキー・オブ・ライフの話へと続く)

 

このインタビューが掲載されたのが、2001年5月発売の「メタリオン」という雑誌である。バーン・コーポレーション発行のメタリオンでアイズレー・ブラザーズとかスティーヴィー・ワンダーとかいう単語が飛び交う事自体、異常なことだ。(笑)

サンダーというバンドの微妙な立ち位置が分かりますね・・・。

 

そのルークがもろにアイズレー趣味を出した曲があります。

www.youtube.com

動画にはアンディー・テイラーと書いてますが、正確に書くと、ルーク・モーリーとアンディー・テイラー(デュラン・デュラン)の共作。これはスパニッシュ・セッションズというアルバムに収録されてます。(iTunesでも買えると分かった時はぶったまげたなぁ・・限定版だと思ってたので・・・)

 

で、これがリ・レコされたものがルーク・モーリーのソロ・アルバムに収録されてます。リ・レコされた曲名は「Can't Stop The Rain (Part 1 + 2)」で、イントロのギターなんかはワウを使った感じで、アーニー・アイズレーを意識しているのがまるわかりです。

 

もう一つ、インタビューの中で触れられていた、「Hope You Feel Better Love」は、ドゥービー・ブラザーズみたいな曲調にファズとフェイザーの効いたドギツいギター・ソロが絡む良曲ですが、これに似た曲もあるんですね。

www.youtube.com

 

YoutubeにもiTunesにもない、もう廃盤なのかな?2004年にリリースされたボウズ&モーリーのモーズ・バーベキューというアルバムの「Waiting for the Sky to Fall」。

下のサイトではさわりしか聴けませんが、イントロのカッティングやらフェイザーのかかったギターソロやら、意識していないわけがないです。

Bowes & Morley: Waiting for the sky to fall (Mo's Barbeque - CD) Music/Video Player musicline.de

 

こういう、音楽雑誌には載ってない話を今後も書いていきたい(表明)。

 

ということで、アイズレー・ブラザーズのTネック時代の23枚組ボックス・セットを発注した記念で書いてみました。あとアイズレー繋がりで書いておきますと、山下達郎のチケットは当選しました。12月某日に参戦してきます。