レコード・コレクターズのAOR特集の金澤寿和さんと片寄明人さんの対談読んでニヤリとしてしまった。
AOR的なサウンドは一時期ダサい感じが拭えなかったが最近になって一周回って良くなったとか、AORを聴いているとはおおっぴらに言えずにコソコソ聴いていたとか(隠れキリシタン!)、90年代のアメリカ人が聴いていたメジャーセブンス系のバンドはジャミロクワイとカーディガンズだけ、とか。いろいろ分かります。
90年代の頃は、80年代のサウンドが聴くに耐えなかった。チープすぎて。だけど2000年代半ばくらいから、逆にいいかもと思い始めてきます。逆に90年代のサウンドがちょっとなぁと思ってきました。でもこれもやがて気にならなくなるんですかね。
あと、僕が予備校に入った頃は1995年だったのですが、予備校のクラスメイトにちょっと変な奴Yがいました。Yは朝っぱらから挨拶代わりに人の顔に指鉄砲で「バキューン」とかやってくる奴で、時にはm.c.A・Tのものまねをしながら「スーパーハッピー ノリノリ Yoネーチャン」とか言いながら近づいてきたり、どうにもこうにも一線を引きたくなるような人で、だけど向こうは気にせずにこっちへの距離感を詰めてくるという感じの人。で、やたら「俺の音楽の趣味」を見せつけてくるわけですよ。僕はその頃既に'60s~'70sの英ロックにハマりまくっていたので、m.c.A・Tみたいなノリで来られても困るなぁと思っていたのですが、ある時、「洋楽好きなんだね、洋楽貸そうか?」と言ってくる。「何?洋楽って?」と聴くと「ボビー・コールドウェルいいぞーマジで、最高だよ」と言うので、「いや、良いわ、AOR好きじゃない」と断っていたことを思い出しました。そうあの頃、AORなんて聴くはずがないと思ってました。ボズ・スキャッグスとかボビー・コールドウェル、マイケル・ボルトン etc...。ケニー・Gとかも流行ってましたね。でも自分は拒否。あんなの聴くか!と思ってました。
大学に入って、何故かアメフト部の歓迎会に出たんですが(飯おごってもらっただけ)、そこのガタイのいい先輩に「おれ、ブラコン好きなんだよね」と言われ「へぇ」(俺嫌い)みたいなやり取りもあったなぁ。
どうにもこうにもああいうのは特別に音楽に興味のない人が雰囲気で聴いてるもんだと思って完全拒否してましたね。都会的な曲が特に嫌だった。国内で言えば鈴木雅之。鈴木雅之なんて絶対聴かないと思ってたんですが、今めちゃくちゃ聴いてますね。まだボズ・スキャッグス、ボビー・コールドウェルは聴いてませんが時間の問題でしょう。
若い頃、「今はロックばかり聴いてるけどオジサンになったら演歌聴くのかな?」とか思ってたんですけど、演歌ではなくてAOR的なものを好むという。でもよく考えれば昔から聴かず嫌いだっただけでそんなに嫌じゃなかったのかもしれない。AORというよりかはソフトロックになると思いますがビートルズの「Mr.Moonlight」も「Till There Was You」も「Baby It's You」も好きだったし、2000年代に入ってからはバート・バカラックも好んで聴いていたし、受け入れ体制は整っていたのかと思います、今考えれば。
氷室京介がAORやらんでも!とリリース当初は思ってましたけど今聴くとかなりイイんですよね。前にも書きましたけど。
※余談ですが上の記事は割とPV多かったりします。
ま、とは言えAORに特段詳しいわけでもAORしか聴いてないわけでもございません。抵抗がなくなって普通に聴いているということです。
若いころ、無意識的に聴いていたAOR!ってのは、実はスティングのこの曲だったかもしれません。
アイズレー・ブラザーズのこの曲もAORっぽいなぁと思うんですが、これはAORではない?よく分かりませんがアダルト・オリエンテッドなのは確かです。