俺の記憶ストレージ Part 1&2

色事を担当する色男

キャロル・キングにまつわるアレコレ

古舘伊知郎がF-1実況で「振り向けばブーツェン」と言っていたのは20数年も前になりますが、音楽業界で言うと邦楽畑(※ 純邦楽ニアラズ)では「振り向けば筒美京平」、洋楽畑で言うと「振り向けばキャロル・キング」なんじゃないかと思うわけでございます。

 

特に僕の聴いてきた音楽にキャロル・キングが出てくる率が高いです。

 

キャロル・キングって名前はビートルズが「Chains」をカバーしてたから知ってたものの、女性だということは知らず(キングってねぇ・・・)、ずっと男性だと思ってました。よく考えるとキングは苗字なんですがね。ベン・E・キングは予想通りのルックスでしたが、キャロル・キングは全然違ったってわけ。ビートルズだとLive At The BBCの「Keep Your Hands Off My Baby」「Don’t Ever Change」なんかもキャロル・キングの作。

 

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「Don’t Ever Change」はブリンズリー・シュワルツもカバーしてます。ニック・ロウは「Halfway To Paradise」、エルヴィス・コステロは「Point of No Return」をカバー(※ 最近リリースされたものとは同名異曲)。

 

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アイズレー・ブラザーズは多いですね。「Brother, Brother」と「It’s Too Late」と「Sweet Seasons」。

 

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(※ちなみに「Brother, Brother」は妙に「What's Goin On」に似ていると思ったらやっぱり意識していたらしいですね)

 

一番有名であろう「You’ve Got A Friend」が僕の手持ちの音源だと、意外と少ないんです。ジェイムズ・テイラーエリック・マーティンくらいかな?

 

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そういえば数年前に実家で母親とラジオをたまたま聴いていたら、「You’ve Got A Friend」が流れてきて、「この曲何?」と母が聞いてくるので「キャロル・キングの曲だよ」と言うと、いたく気に入ったようで、そこから四六時中聴いていたそうです。で、「なんか昔聴いたことあるような気がするんだよね」と言うわけです。有名な曲なので「そりゃあるかもね」とも思ったんですが、よく考えたら母は五輪真弓の大ファンだったわけです。五輪真弓の初期作品のプロデュースはキャロル・キングがやってたんですね。つい最近、谷村新司のBSの番組でも五輪真弓が「You’ve Got A Friend」を歌っていたし、おそらく当時カバーしてたんじゃないかと。

 

あと極めつけは「Will You Love Me Tomorrow」ですかね。これもかなり有名な曲ですが、山下達郎がオンスト2でカバーしたり、フランキー・ヴァリ&フォーシーズンズやらリンダ・ロンシュタットノラ・ジョーンズやらがカバーしてますが、実はハードロックファンにもお馴染みだったりするんですね。

 

というのはレインボーのカバーのせいです。グラハム・ボネットがそもそもアメリカン・ポップスのファンで、何故かハードロックバンドに入ってしまうのですが(個人的趣味と才能がアンマッチだった良い例)、リッチー・ブラックモアの優しさなのか、この曲をカバーするわけです。ライブ限定で。

 

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リッチー・ブラックモアコージー・パウエル、ドン・エイリー、ロジャー・グローヴァーの演奏。凄いメンツ。ゴリゴリのHR勢にカバーされるなんて本人もビックリでしょうね。

 

そもそもレインボー加入前のグラハム・ボネットのソロでレコーディングされているようなので、彼の十八番のようです。アレンジはレインボーのとは全然違いますが。

 

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やっぱりこれってグラハム・ボネットだからだよね〜、前任者のロニー・ジェイムス・ディオなら絶対にカバーしないよね・・・とか思っていたら、なんとロニー・ジェイムス・ディオもカバーしていたという事実。

 

BURRN誌なんかでよく見るディオのバイオグラフィーだと、せいぜいELFぐらいまでしか紹介されないんですが、実はディオにはELFの前に前史があるわけです。それがロニー・ディオ&ザ・プロフェッツ。デビューが1962年なのでビートルズと同じ。というかポール・マッカートニーと同い年。プロフェッツ時代は「What’d I Say」とか「ラブポーションNo.9」とかまあそういう音楽性です。当たり前ですがハードロックなんてその頃無かったので。その並びで「Will You Love Me Tomorrow」もやっているという。

 

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あの独特のねちっこいメタル・ヴォイスじゃないので一聴すると誰だか分からないですが。ここから15年経てメタル・ゴッドになるとは本人も知るまい・・・。