元旦の朝七時からのワイドナショースペシャルでニューズウィーク日本版の「最近の若者がチャレンジしない」という記事をベースに議論されていて、こういう話題になるといつも思うのだけれど、チャレンジする人が全くいないのは確かに問題かもしれないけれど、世の中がチャレンジする人ばかりだと社会って成り立たないよなぁと。
チャレンジしないと言われている大多数の人々が堅実に働くことで社会インフラが作られてるわけだし、「チャレンジする人」たちは「チャレンジしない人」たちが作った社会インフラでイノベーションを起こしている。逆に「チャレンジしない人」たちは、「チャレンジする人」たちのイノベーションによって堅実な仕事が得られてるとも言えるわけで、お互い持ちつ持たれつなんじゃないかな。
あと、チャレンジするというのは聞こえが良いけど、チャレンジにはリスクが付き物。で、大半は失敗するでしょう。失敗というリスクがあるところで安定した生活基盤は築きづらいので、これは少子化にも繋がるわけで、チャレンジする人が少ないことがそんなに悪いことじゃないんじゃないの?と思ってしまう。
こういう話題が出てきたときに必ず思い出す曲が2曲あり、1つは山下達郎の「蒼氓」。
憧れや名誉はいらない
華やかな夢も欲しくない
生き続けることの意味
それだけを待ち望んでいたい
この曲については「精神的にはあくまでも、普通にマジメに働いている人間がいちばん偉いんだ、ということ」と本人が言っている。
もう1つはユニコーンの「ブルース」。これはベストからはオミットされることが多いけど、大胆にもシングルになっている。アルバムには収録されてないので純粋にシングルのみのリリース。
作詞作曲はドラムの川西幸一だが奥田民生のお気に入りの曲でもあり、民生ソロでカバーするくらい民生のお気に入りだ。どこで読んだのか、はたまた聞いたのかは忘れたけど(ベリー・ラスト・オブ・ユニコーンのビデオかな?)、作曲者の川西さんは、ビルだか道路だかを作った大工さんが「これ俺が作ったんだ」と言ってるのを聞いて、出資してるとかそういうのより全然かっこいい、と思ってこの曲を作ったそうだ。
音楽のスタイルとしてのブルースではなく、精神的なブルースの曲ですね。本当は「○○のブルース」みたいなタイトルが付きそうだけどユニコーンの場合はシンプルに「ブルース」。
街はおいらが造ってるのさ
歴史はおいらも造ってるのさ
今年もよろしく。