俺の記憶ストレージ Part 1&2

色事を担当する色男

私的ファンク史 [青年期 Part2]

高校は無事卒業したが大学受験に失敗し、一年浪人。その後、無事に大学入学した。

 

大学に入ったら軽音楽部に入ろうと決めていた。当時、巷ではグリーン・デイに代表されるメロコアパンク勢とオアシス・ブラーなどのブリットポップ勢が流行りだしていたが、僕が加入した軽音楽部はメタル勢の巣窟だった。俺ビートルズも好きなんだけど、と言うと、「え?どこが良いの?」みたいなノリだった(よく考えると凄いノリだな)。

 

とはいえ、自分も周りについて行こうと、バンド仲間に借りてメタルを聴いていた。その過程でスラッシュメタル系など好きなものもあったが、ネオクラシカル系とかドリーム・シアターみたいなのはどうにも受け付けなかった。が、軽音に入ってたからこそ知り得た音楽もある。それがサンダーとスティーヴィー・サラスだった。

 
サンダーはブルーズベースのブリティッシュロックバンドと紹介されていたので、ホワイトスネイクみたいなものかと思っていたが、友達に借りて聴いてみたら以外とファンキーだったのだ。例えばこれとか。

 

・To Scared To Live / サンダー

Too Scared To Live (2005 Remaster)

Too Scared To Live (2005 Remaster)

  • サンダー
  • ロック
  • ¥250

 

JBかよ!と。これはファンク直球ですが、ファンクとロックのブレンド具合が絶妙なこれとか。

 

・Fly On The Wall /サンダー

Fly On the Wall (2005 Remaster)

Fly On the Wall (2005 Remaster)

  • サンダー
  • ロック
  • ¥250

 

ここから数年はファンク色を強め、こんな曲をカバーしてスマッシュヒットを出したりしてました。
 
・Play That Funky Music / サンダー
Play That Funky Music

Play That Funky Music

  • サンダー
  • ロック
  • ¥150

 

有名なワイルドチェリーのカバーです。なんとあのキャンディーズもカバーしてます。サンダーはスライ・ストーンのDance To The Musicをカバーしてますが、僕はこの曲に魅力はあまり感じません。
 
で、サンダー良いなぁ好きだわぁと思ってた頃に、先輩に「お前サラスって知ってる?聴いてみたら良いよ」と勧められた。それで聴いたのがこれ。
 
・Tell Your Story Walkin' / スティーヴィー・サラス・カラーコード
コレだよ!俺の求めていたものは!コレなんだよ!その頃、載っていた軽自動車にパイオニア製の小型ウーファーユニットを積んで、この曲を聴きまくって大学に通っていたことを思い出します。
 
そして、この曲。
・Clack Killed Applejack /スティーヴィー・サラス・カラーコード
 
当時、まる音デラックスという北海道ローカルの音楽番組でジングル的に使われてたのが、この曲だったから、聴いた瞬間に、「ああ、知ってる!」と。
 
大学生の頃はこの2つのバンドにハマっていた。この2つのバンドは、またカバー曲が良かった。彼らのカバー曲が、音楽の幅を広げてくれたのだ。特にサラスは、まったく聴いたこともないバンドのカバー曲を演奏していた。たとえばこれ。
 
・Good To Your Earhole/スティーヴィー・サラス
オリジナルはファンカデリック
 
・Hit It And Quit It/ニッケルバッグ(スティーヴィー・サラスとバーナード・ファーラーのユニット)
これもオリジナルはファンカデリック
 
オリジナルはヒートウェーブ。
 
・What Do I Have To Do To Prove My Love To You/スティーヴィー・サラス・カラーコード
 オリジナルはマーヴァ・ウィットニー。だけどオリジナルが誰かというのがアルバムのライナーノーツには書いてなかった。作曲クレジットにジェームズ・ブラウンとあったのでJBを探したのだが見つからなかったという苦い記憶があります。
 
巷の書店で売られている本は未だにビートルズストーンズ、フー、クラプトン、ベック、ツェッペリン、パープル、KISS、クイーン、エアロスミスetc...の特集ばかりが幅を効かせていますが、これは今に始まったことではなく、僕が知っている20年くらい前からずっとこんな感じです。そんな中、ファンカデリック?は?パーラメント?え?ってな感じでした。
 
ワイルド・チェリー、スティーヴィー・ワンダーアイズレー・ブラザーズはサンダー経由で知った(ま、さすがにスティーヴィー・ワンダーはある程度知っていたけど)し、ファンカデリックパーラメントP-FUNK系や、ヒートウェーブやJB、マーヴァ・ウィットニーはサラス経由で知った。ただ、この頃は今のように簡単に音楽にアクセスできる時代でも無かった。タワレコ行けばCDはあったけど、予算も限られていたのでルーツに深入りはせずに、あくまでもカバー曲だけで楽しんでいた時代。なのでホワイト・ファンクしか聴いてない時代です。あ、でもサラスはネイティブ・アメリカンなんでちょっと違うかも。
 
ちなみにサンダーとサラスは、一度だけステージで共演してるくらいで全然接点がないと長年思っていたんだけど、サラスのベスト盤のライナーノーツには以外な事実が書いてあって驚きました。デュランデュランのアンディ・テイラーのソロプロジェクトにサポートギタリストとして入ったけど、クビになってしまい、見返してやろうと奮起してデビューしたのがサラスなのです。そしてアンディ・テイラーをプロデューサーとしてデビューしたのがサンダー。こういう接点があることはかなり後になって知りました。
 
そして、大学の頃にはもう一組ハマったバンドがありました。世間的にも知名度が高いジャミロクワイ。高校の頃から名前は知っていたが、自分には関係ないバンドだろうと全く聴こうともしなかった。だが、ヴァーチャル・インサニティの衝撃は凄かった。ここまでカッコいい曲があるのかと。ということで、ここから遡り、アルバム「スペース・カウボーイ」を買って聴いて気に入ったのが、ハード・ファンク(そんなジャンルあるのか?)のこれ。
 
・The Kids / ジャミロクワイ
このドラムのせわしない感。
 
あと長尺なのにそれを感じさせないこれ。
 
・Just Another Story / ジャミロクワイ 

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ライブバージョンはエンディングがかなり違う。

 

スタジオバージョンはこちら。

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これはなんて言うんですかね。3部構成なんですけど、プログレファンクというか、プログレというほどでもないか。でも何度聴いても飽きない曲です。ジャミロクワイで一番好きな曲かもしれません。(いや、だがスペース・カウボーイも捨てがたい)
 
そして大学4年の頃に、車で小旅行に出かけた帰りのラジオでキャンド・ヒートが流れたときは、新作キター!と興奮しました。そのアルバムで最も気に入ったのがこのド級ファンク。
 
・Black Capricorn Day / ジャミロクワイ
この頃、僕はファンク色の強い曲を集めてオリジナルMDを作って、軽自動車から買い替えた中古車スポーツシビックに載ってずーーーーっと聴いていたことを思い出します。これが僕の大学生時代、青年期IIであります。次回は社会人になってからのお話。