俺の記憶ストレージ Part 1&2

色事を担当する色男

僕の思っていたコステロっぽさとはバカラックっぽいということなのだろうか

Twitterに書き込むことは殆どないのですが、検索は結構やっています。「コステロ」で検索すると、高確率で「コステロ音頭」がヒットします(←ツイートしてる人は面白いと思ってるのかもしれないけど、今更いいよそのネタ、って感じです・・・)。
 
また、高頻度で引っかかるのがミスチル関連のネタで、ミスチルの元ネタはコステロだとか、コステロのパクリだとか、ミスチル嫌いなのか、邦楽が嫌いなのか、洋楽至上主義者なのか、やたら糾弾する系のツイートが見つかります。
 
そういえばずっと前に、ブルース・トーマスのこのベースが凄い!みたいな記事を書いた時に、「ミスチルをあまり知らない自分が選ぶミスチルっぽいコステロの曲」ってのを書こうとしていてすっかり忘れていました。ということで、ちょっと書いてみたいと思います。
 
僕がミスチルを良いなぁと思ったのは「everybody goes」が最初です。この曲のリリースが1994年ですね。高校3年生の頃です。僕はこの頃、ビートルズコステロと、イギリスの70年代ハードロック勢やらを聴いていて邦楽(この頃J-POPって呼んでたっけな?)は殆どノーマークの上、受験生だったのであまりテレビもガッツリ見てはおらず、この曲を知ったのは結構後からで、半年後くらい経っていたような気がする。勿論ミスチルはその年の夏に「イノセント・ワールド」がヒットしていたので知っていたけど、「イノセント・ワールド」は全然ピンと来ていなくて、未だにどこが良いんだか分からないまま。その後に出た「Tomorrow Never Knows」もビートルズの曲名パクりやがったな、くらいにしか思ってませんでした。
 
そもそも僕は中学の頃は邦楽ばかりを聴いていたのですが、あることをキッカケに邦楽を聴くのをやめてしまいます。それは1991年後半から勢いを増したビーイング系がキッカケになります。中学の頃にBOOWY/COMPLEXにハマっていましたが、その頃BOOWYは既に解散から3,4年経過、COMPLEXも解散してしまった。氷室と布袋のソロも良いけど、新しいバンドはないのか?と探していたら見つけたのが、T-BOLANWANDSだったわけです。見た目もBOOWYに近いし、フォロワーなんだろうなと思って聴いたら曲が全然良くない。何回も聴けば好きになるかなと思って数回聴いたけど、ピンと来ない。その後ビーイング系と言うのがどうゆうものか分かったけど、あまりに合理的にヒットしそうな曲を量産するやり方と、それが売れてしまうということに納得がいかず、もう邦楽ばかり聴いていてもワクワクしないな、と思って洋楽の、それも流行りのではなく(実際、洋楽の流行りものもつまらなかった)古いのばかりを聴いていたのが高校時代。
 
そんな偏見を持っていたのでミスチルもそんな感じだろうと全然注目して無かったのだけれど、「everybody goes」を聴いて、けっこういいじゃんと思い、予備校の頃にリリースされた「シーソーゲーム」を聴いて、これもかなり良いじゃん!と割と好きな方のバンドになりました。そして、それは今の今まで続き、「割と好きな方のバンド」のままでいます。アルバムを買うことはないけど、聴きたい曲があればレンタルやら中古CDショップで買います。好きな曲を5個挙げろと言われたら、
 
・シーソーゲーム
・everybody goes
名もなき詩
youthful days
・雨のち晴れ
 
ってなカンジです。
 
そんな、かなりミスチルのニワカファンな僕がミスチルっぽいなあと思うコステロの曲を選ぶわけですが、それでもそんなには思い浮かびません。(←企画倒れじゃねーか!)
 
コード進行として、かなりミスチルに近いのは「Man Called Uncle」と「Suits Of Lights」ですね。どちらも歌に入るまでのコード進行が、っぽいなぁ、と思ってもらえるかと思います。
 
 
Man Called Uncle
 

Suits Of Lights
 
イントロ丸パクリなのが「Strict Time」ですが、まあこういうカッティングはよくありますし、曲としての出来は「雨のち晴れ」が上でしょう。ただ「Strict Time」はライブバージョンがかっこいいんだな。
 

Strict Time
 
ミスチルで一番コステロっぽいことで有名なのは言わずと知れた「シーソーゲーム」だと思うんですが、これはそもそもPVが似ている。(この曲のPVを当時、どこかの電気屋で見たけど、コステロのパロディやってるんだ!と驚いた)
曲調もコードチェンジが多くて激しいこと(ニック・ロウが言うところのノルウェイ的というやつ?)もコステロ的だし、サビのメロディもコステロの曲を引用しているわけではないがコステロ的だし、吐き捨てるような初期のコステロ風の歌い方も似ている。だが、コステロのパロディですよ、というのはPVから分かるように本人が表明しているところであり、奥田民生ビートルズ的なパロディをやるのと、何が違うんだろうかと思う。
 
で、僕はミスチルの曲をあまり知らないので、アルバムの曲の中に似ている曲あるのかなと思って、ググって調べてみたのですが、
 
・虹の彼方へ
   → まあ似ているけど、ブルース・スプリングスティーンにも似てないですかね?
 
・メインストリートに行こう
   → 確かに似ていて、Get Happyに入っていてもおかしくないが、パクリというほどでも・・・
 
という感じですね。
 
で、「ミスチルの曲はコステロそっくり」とか言っている人に対しては、僕が知っている数少ないミスチルの曲に数曲雰囲気が似ている曲もあるけど、コステロから影響を受けたのは事実だとしてもミスチルミスチルでしかない、ということを言いたい。最近のミスチルのシングル曲を聴いて思うのは桜井節が全面に出てるなぁということ。これは桑田節でも小室節でもaiko節でも良いんですけど、その人ならではのメロディの癖が出てるなぁという意味で、最近のミスチルの曲には特に桜井節(悪く言えばマンネリってことですが)こそ効いていても、コステロっぽさは別にないな、と思います。
 
まあ、殆ど企画倒れになったのですが、ミスチルじゃなくて氷室・布袋であればコステロっぽい曲を挙げることは出来ますよ。
 
BOOWYだと
・In My Head (作曲:布袋)
   → 布袋氏いわく、あまりにもNo Actionに似ているのでレコーディングしなかったとか。
・Only You (作曲:布袋)
   → 仮タイトルは「コステロよりはまだ若い」
・Don’t Ask Me (作曲:氷室)
   → たぶんAccidents Will Happenを意識したと思う。
 
氷室ソロだと
・Still The One 
   → 「俺の中でコステロ的な何かが出てきた」とかインタビューで言っていたような。
 
布袋ソロだと
・サレンダー
   → Aメロのコード進行がコステロそのものですよね。この曲がリリースされた瞬間に弟と「コステロだろこれ!」と言ってたことを思い出しました。
 
しかし、僕の思っていた「コステロっぽさ」はAccidents Will Happenのことだったのだけれど、コステロ自身があれはバート・バカラックを意識したと言っているので、これはつまりバカラックっぽいということなのだろうか。
 
 
追記:そもそも、フットボールアワー後藤の「ジェッタシー」(ブランキー・ジェット・シティのSea Side Jet Cityにソックリ)とか「ヘブリカン」くらいにならないと「パクリ」とは呼べないと思う。

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